日本は今、深刻なIT人材の不足に悩まされています。経済産業省によると2030年にはなんと最大で79万人のIT人材が不足すると言われているのです。
そんなIT人材不足の問題を解決できる最適な手段として、オフショアのラボ型開発が注目されています。
オフショア開発とは物価が安い海外の開発会社に開発を委託することで、ラボ型開発とは一定期間の間、お客様の専用のエンジニアチームを確保し開発を行うという契約形態(準委任契約)のことです。
こうした開発手法により、優秀なエンジニアを日本よりも低コストで確保することが可能なのです。
この記事ではそんなオフショアのラボ型開発について徹底解説していきます。
これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばIT人材不足における問題を解決することができますよ。
ラボ型開発は、基本的にある 一定期間(半年〜1年)の間、お客様の専用のチームを用意し開発を行うという契約形態のことです。
一般的な開発は請負型開発と呼ばれ、案件単位など短い期間で開発を行います。基本的に途中での変更ができず納品後の修正が発生した場合は、追加料金が必要になります。
一方ラボ型開発では、期間を決めて契約を行うので、その期間中であれば随時修正も可能です。開発への柔軟性の高さやコストが抑えられるところがラボ型開発が注目されている理由になります。
また、開発ノウハウを蓄積できるというメリットもあげられます。
一般的な請負型開発では、完成品のみを納品されるため、自社に開発ノウハウを蓄積することが難しいですよね。
しかしラボ型開発では、優秀なエンジニアを一定期間確保することできるため、技術的なノウハウを自社に蓄積しやすく、品質・スピード共に改善していくことができるのです。
合わせて読みたい >>ラボ型開発で、見積や雇用の不安解消!請負型開発との違いも解説
日本のIT人材は需要が拡大しているのにもかかわらず、人材が大きく不足しています。経済産業省によると2030年にはなんと最大で79万人のIT人材が不足すると言われています。
実際、日本国内で募集をかけても即戦力となる人材はなかなか確保できず、未経験からエンジニアを育てたとしても、一人前になるまで教育する余裕を取れない場合がほとんどです。
特に東京に人材が集中していて、地方のIT人材不足が顕著となっています。
なぜそのような状況に陥っているのでしょうか?詳しく解説していきます。
IT人材は需要が拡大しています。そもそもIT人材とは情報サービス業やインターネット付随サービス業、ITを活用する企業(ユーザー企業)の情報システム部門に属する人のことを指します。(参考資料:「IT人材白書2020」独立行政法人情報処理推進機構社会基盤センター)
株式会社矢野経済研究所による調査によると、国内民間IT市場規模は毎年プラス成長をしています。
出典:矢野経済研究所「国内企業のIT投資に関する調査を実施(2021年)」
これはAIやデータサイエンスなどの先端ITのニーズが高まっていることが影響をしています。
実際、新型コロナウイルスの影響で、多くの企業が影響を受けましたがこの先端IT分野ではむしろ採用が積極的になりました。
その理由として考えられるのが、巣篭もり需要の拡大で、ITスタートアップや、他業種の体力のある大手企業がITの最新分野に進出する動きが高まっているということ。
注目の分野において続々と企業が参入している背景から、エンジニア不足が生まれてしまっているのです。
また、少子高齢化もIT人材不足の問題に大きな影響を与えています。皆さんお分かりのように日本では深刻な少子高齢化が進んでいます。
今や国民の28.4%が65歳以上だと言われています。働き手となる若者が不足していて、既存のベテランエンジニアに業務が集中⇨離職という悪循環に陥っています。
その影響もあってか、AIやデータサイエンスなどと行った先端IT従事者へのスキルアップをしたいという人材が少ないのも、日本の課題です。
下記アンケートにて「業務が忙しく勉強時間が確保できない」と回答した人が40%、「勉強の必要性を感じない(現在のスキルで十分だと思うから)」と回答した人が26.2%いました。
実際、日本人はIT人材の勉強時間が他国と比べ最も低くなっています。人材不足により一人あたりの業務量が増え、スキルアップのための学習時間が確保できないという悪循環に陥ってしまっているのです。
一方、高スキルを持つ人材が多く、週あたりの勉強時間が高いのがインドとベトナムです。
インドはIT大国としてのイメージがあるので想像がつく人も多いかと思いますが、ベトナムは意外と思った方も多いのではないでしょうか。
ここからはベトナムのIT人材の現状について解説をして行きたいと思います。
日本で2030年問題が叫ばれる一方、ベトナムでは2030年に向け、製造業、電子通信業、新エネルギー・再生可能エネルギー業の3つ業界に関して人材育成を優先的に注目する計画が立てられています。
実際、IT人材を育成する教育が充実しているのがベトナムの特徴です。このように国をあげてIT系人材の育成に取り組んでおり、毎年優秀な技術者が輩出されているのです。
先ほども言ったように、ベトナムでは国をあげてIT人材育成に向けた教育を行っています。2020年時点で約40万人ものIT人材がいると言われています。
この背景には、ベトナムのICT産業の急成長があります。ベトナムではIT関連の教育を展開している大学が30校近くあり、毎年約5万人の新人エンジニアを輩出しているのです。
ベトナム人は他国に比べ若者エンジニアが多いこともあって、最新の言語や技術を習得する人が多いのが特徴です。
実際、AIやブロックチェーンなどの先端技術者に関して、世界的にも注目されているようです。
また、ベトナム人は真面目で勤勉な人が多く、親日国であることから日本人とも相性が良いです。
日本から物理的な距離も近く時差も2時間ほどしかないことから、ミーティングもしやすくコミュニケーションも取りやすいのも、ベトナムオフショアの魅力です。
スキルが高まっていることが影響して単価は上昇傾向ですが、日本と比べると半額〜7割程度の費用で、優秀なエンジニアを起用できると言われています。
またブリッジSEやプロジェクトマネジャーなどは他のオフショア国と比べ安い単価で依頼できる傾向にあります。
これはベトナムのIT教育の普及により、スキルを持った人材が増加していることが影響しています。
ポストベトナム国などと比べても、日本と国民性が似ていて、スキルフルなエンジニアを確保できるという点で、ベトナムオフショアはまだまだ発展していきそうですね。
ところで、新型コロナウイルスの影響で働き方の価値観が変わりましたよね。
2020年4月には政府による緊急事態宣言で不要不急の外出禁止や「3密」回避などの感染対策が取られ、多くの企業ではリモートワークが普及しました。
実際、「IT業界の働き方に関する経年変化と新型コロナウイルスの影響」調査によると、61.6%のIT企業がコロナ禍によるテレワークの導入をしているようです。
また同調査によると、コロナ禍による社員の就業場所に関して約5割が自宅・サテライトオフィス(テレワーク)と回答しています。
緊急事態宣言が解除された後は、若干の減少がみられますがコロナ以前と比べるとその値は一目瞭然ですね。
リモートワークが主流となった今、コロナ以前に言われていたようなコミュニケーションの課題などを工夫している企業も多いのではないでしょうか。
テレビ会議を定期的に行ったり、進捗確認をチャットツールで行うなどテレワークにおけるコミュニケーションの課題を解決する方法はたくさんあります。
オフショア開発も、みなさんが行っているようなリモートワークのように、テレビ会議やチャットツールで現地のメンバーとコミュニケーションを取っていきます。
「オフショア開発ではコミュニケーションが不安」と言った声もありますが、テレワークが普及した今や、そのハードルは高いものではなくなっているのではないでしょうか。
とはいえ、文化の違う人同士、相手の文化を否定していては良いコミュニケーションは生まれません。
ベトナムなど日本人と国民性が似ている国に委託するのも、オフショア開発を成功させる1つの方法かもしれません。
合わせて読みたい>>2021年最新のオフショア開発の現状・動向は?
オフショア開発で固定の人材を雇うのであれば、ラボ型契約をおすすめします。
先ほども紹介したようにラボ型契約にはメリットが多くあるからです。
ラボ型契約のメリット
プロジェクトごとに発注する請負契約では、最初に決めた仕様と異なる依頼をすることは難しく、追加料金が発生することが多々あります。しかし、ラボ型契約なら契約期間なら決まったプロジェクト以外にも依頼が可能。
仕様変更や機能の追加などにも柔軟に対応することが可能です。
さらに、開発チームが長期間同じなのでノウハウを蓄積しやすく、チーム間のコミュニケーションや信頼関係も作りやすくなります。
いかがでしたか。本日は日本の深刻な問題とも言えるIT人材不足について、その解決策としてのオフショア開発とラボ型契約を解説していきました。
日本ではIT人材が不足している一方で、ベトナムではスキルを持ったエンジニアが多くいます。優秀なエンジニアをコストを抑えて確保できるのはオフショア開発の大きな魅力でしたね。
ラボ型契約で人材を確保することによって、仕様変更に柔軟に対応できたり、スキルを蓄積しておくことができるなどといったメリットがありました。
DEHA SOLUTIONSではそんなベトナムオフショアを5年以上ほど前から行ってきました。優秀なエンジニアの確保はもちろん、AIを用いた画像処理システムの開発や、スマホネイティブアプリ開発など、様々開発実績があります。
2030年には79万人のIT人材が不足する日本。今のうちから手を打っておくことをおすすめします。
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