小売業界は新型コロナウイルスによる外出自粛による影響で、大幅な打撃を受けました。
その一方で、売上を着実に伸ばしている企業があります。それがWalmartです。2021年度のWalmartの売上高はなんと5592億ドル!
そんな小売の帝王Walmart、成功の秘密はデジタル化とアジャイルへのシフトがあげられます。
今回の記事ではその秘密を徹底解説していきます。
これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばWalmartの成功の秘密とアジャイル開発の仕組みについて丸わかりですよ。
新型コロナウイルスによる外出自粛や店舗の営業時間短縮などで、小売業界は大きな打撃を受けました。
アメリカの2020年4月の小売売上高は、新型コロナウイルス発生前の2019年12月と比べると23.1%減の4,039億4,600万ドルでした。
日本でも同様に小売業界は打撃を受け、特に百貨店の市場規模は2020年は前年よりも25%減少したとのことです。(4兆2000億円) これは、1975年以来45年ぶりの低水準でした。(参照:コロナ禍で世界の小売市場はどう変わった? キーワードはデジタル×サステナビリティ×ローカライゼーション)
一方、オンライン販売は好調で、世界のEC市場は2020年に4兆ドル規模になりました。
これは前年比25%増とのことです。
今後は実店舗の売上高も回復する見込みと言われているため。実店舗(オフライン)とオンラインをうまく組み合わせたサービスが注目されていくでしょう。
Walmartはアメリカで1962年に創業されたスーパーマーケットです。「EDLP(エブリデイ・ロー・プライス)」を打ち出し、年間を通じて低価格を提供、34,763店もの店舗数を誇ります。(アメリカ国内~2018年度)
そんなWalmartでは、2014年にダグ・マクミロンCEOが47歳の若さでトップに就任後、Walmartのデジタル化を進めました。
当時は巨大企業であるWalmartのデジタルシフトに対し、株式市場では懐疑の目が向けられ2015年7月には時価総額で米アマゾン・ドット・コムに抜かれ、2015年末の株価は前年比で3割弱低下してしまいます。
しかし、2021年度のWalmartの売上高は、5592億ドルとなりグローバルの小売トップに輝いているのです。
投資の内訳では、ITやECへの投資が68%となっていて、デジタルシフトが実行されたことがわかります。
Walmartのような店舗数の多い企業では、新サービスを導入すると店舗従業員の作業量が増えてしまうことが問題視されていました。
そこで、Walmartでは人を増やすことなくデジタルツールを導入して、現場の働き方を変えていったのです。
例えばロボット「Auto-S」はWalmart本社近くの都市、ロジャースで利用されています。ロボット「Auto-S」LEDで棚を照らしながらカメラで陳列のチェックを行います。
陳列棚に商品がない場合、スタッフに商品補充をするようアナウンスが伝達される仕組みになっています。
他にも、フロアクリーナーロボット「Auto-C」や配送トラックからの荷物を受ける検品機能付きアンローダー「FAST」などさまざまな単純作業をデジタルツールが補っているのです。
ダグ・マクミロンCEOは16年の新興ECサイト、ジェット・ドット・コムの買収のように、ECサイトの運営企業を次々と買収することでエンジニアを獲得していきました。
そんなWalmartでは店舗の小売の要素は残しつつ、自社ECの倉庫や配送拠点、ECのストアピックアップの要素として活用したのです。
つまりオンラインとオフラインのオムニチャンネル化を実現したのです。
エクスプレスデリバリーは人と人の接触を最小限に抑えた宅配サービスで、2020年4月からスタート、アメリカの2800店舗に広まっています。
商品の在庫情報や配送車、配達員の空き情報、交通状況や気象情報などをもとに機械学習を取り入れて、最適な配達経路を計算、注文を受けてから2時間以内に商品を宅配するサービスです。
配達状況の情報をユーザーにお知らせしているので、ユーザーも不満なく利用することができます。
このサービスは少人数のチームで開発を行うアジャイル手法によって手掛けられました。
アジャイル手法とは顧客の要求に素早く柔軟に対応できるように、短期間でシステム・ソフトウェアの実装とテストを繰り返して開発を進める手法のことを指します。
機能単位を小さなサイクルに分け、「要求決定→設計→開発→実装→テスト→リーリス」の開発工程を繰り返します。
タスクを細分化することで、仕様書変更も柔軟に対応でき、普通の開発手法よりもリリース時間を短縮できると言ったメリットがあります。
近年ではテレワーク化が進み、コミュニケーションの量や質が低下してしまったことは言うまででもありません。
そんな中、タスクをしっかり可視化してチームで作業することで、テレワークであってもチームの生産性を維持していくことができるのです。
アジャイル手法では最大でも10人前後の少人数のチームで構成がされます。
その中にはスクラムマスターとプロダクトオーナーを組み込みましょう。
ただしこれらの役割はチームのリーダーではありません。
アジャイル手法ではメンバーそれぞれが専門分野を持ち、重要事項はチーム内で意思決定していくのです。
専門知識がある個人だからこそ、それぞれの視点で解決策やアイディアを出し、それをチームで議論、統合して方向性を決定していくのです。
スクラムマスターとプロダクトオーナーについてもう少し詳しく紹介していきます。
スクラムマスターはメンバーが成果をあげるべく支援を行う人材のことを指します。
具体的にはスクラムチームとやり取りをするときに役に立つこと、立たないことをスクラムチームの外部の人たちに理解してもらうのです。
スクラムマスタ ーは、こうしたやり取りに変化をもたらすことで、スクラムチームの作る価値を最大化していくことができます。
プロダクトオーナーはスクラムチームでプロジェクトの価値を最大化するべく、プロセス中で何を行うか、何を行わないか次々に判断、決定を行っていきます。
そのために、プロダクトオーナーはプロダクトビジョン、プロダクトバックログ管理、および関係者の管理など担当していきます。
そもそもアジャイル手法は以下のように組織していく必要があります。
こうした変化に対する俊敏な判断や行動をアジリティと言い、アジャイル手法において重要な要素となっています。
アジャイルへの組織変革においては、こうしたアジャイル手法の定義をしっかりと理解していく必要があります。
特に経営層や事業部門は古い経営方法に重点をおいている場合が多いです。これらの層にも、アジャイル手法のような新しい開発方法をしっかりと理解してもらうことが重要です。
経営層への理解ができたらマインドセットやスキルセットの変革を行い、成果を上げていくようにしましょう。もし問題点が出てきた場合は都度解決を行っていくことも大切です。
小さな失敗を繰り返すことで最適なやり方に近づけていくことができるからです。
これらについてもう少し詳しくみていきます。
アジャイル手法では部門横断が前提であり、事業部門と情報システム部門が一体となる必要があります。また、経営層が理解をしていないとアジャイル手法で必要な設備やツールなど必要な環境がえられない可能性も出てきます。
こうした経営層への理解のために、組織内で影響力の大きい人材に対してアジャイル手法の考え方や実践方法についてセミナーやコーチングを行うのが有効です。
アジャイル手法では失敗を恐れずチャレンジする心が重要です。失敗を繰り返すことで、スキルを継続的に習得してスキルセットを構築していきましょう。
こうした変革には、人材育成も重要です。研修や勉強会を整備していくことがおすすめです。
またモチベーション形成として、アジャイル型組織で活躍することがキャリアにとってどのようなメリットがあるのかなどを共有するのも効果的です。
アジャイル手法によって成果を出すまでに、反対意見や抵抗する人が出てくるでしょう。
そうしたものを無くすためにも、なるべく早い段階で実績を作っていく必要があります。
早く成果をあげるためには、スピード感を持って活動できる環境や人材の設備が重要です。例えばアジャイル型組織の成果に実績があり、熟知している人材を雇うこともおすすめです。
いかがでしたか。本日はアジャイルシフトに成功し、小売業界のトップになったWalmartについて徹底解説していきました。
Walmartの成功の秘密はアジャイル手法とデジタル化でしたね。
アジャイル手法は少人数のチームで、タスクを細分化、都度修正を繰り返す開発手法です。古いビジネス手法からシフトするのは難しい部分も多いかと思います。
まずは経営層への理解を得て、研修など人材育成を行いマインドセットを行っていきましょう。
アジャイル手法へのシフトに関して、スクラムオーナーやプロダクトオーナーなどの人材を確保したい方は、人材調達のチョータツがおすすめです。
チョータツは高度IT人材を最短7営業日後に調達できる人材調達サービスです。
お客様のご要望をヒアリングして、研究開発支援やDX化支援などさまざまな依頼に柔軟に対応していくことが可能です。多くの企業様にご利用いただいています。
人材調達にお悩みの方、オフショア開発のラボ型開発に興味がある方は、ぜひ資料のダウンロードをしていただければと思います。
皆さんは「クラウドAI」をご存知でしょうか。クラウド環境を利用することで、高価なサーバーや専門的なAIインフラを自社で保有することなく、高度なAI機能を利用できるようになりました。 市場調査会社の各種レポートでも、クラウドAI市場は2034年に向けて急速な成長が予測されており、多くの企業が競争力強化や業務効率化を目的に導入を進めています。 この記事では、市場規模の最新予測や成長を支える要因、企業がクラウドAIを導入するメリットについて、最新の市場調査データをもとに詳しく解説します。 クラウドAI市場に興味がある方 クラウドAIの動向が気になる方 社内のIT人材が不足している方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばクラウドAI市場の規模や動向について分かるだけでなく、企業のメリットまで丸わかりですよ。 クラウドAI市場とは?市場規模と2034年までの成長予測 クラウドAI市場とは、クラウドコンピューティング上でAIサービスや機械学習、自然言語処理、画像認識などのAI機能を提供する市場を指します。 従来、AIを導入するには高性能なGPUサーバーや大規模なデータセンター、AIエンジニアなど、多額の投資が必要でした。 しかし、クラウドAIの登場によって、企業は必要なときに必要な分だけAIサービスを利用できるようになり、初期投資を大幅に抑えながら高度なAI技術を活用できるようになりました。 市場調査会社各社のレポートでは、このクラウドAI市場が今後10年にわたり高い成長率を維持すると予測されています。 クラウドAI市場は2023年時点から2032年にかけて大幅な市場拡大が見込まれており、企業によるAI導入需要の増加が市場を押し上げる主要因になると分析されています。 こうした成長を支えている背景には、生成AIの急速な普及があります。ChatGPTをはじめとする生成AIサービスの登場によって、多くの企業がAIの実用性を身近に感じるようになりました。 文章作成や画像生成、データ分析、カスタマーサポートなど、多様な業務でAIの導入が進み、それらの多くがクラウド上で提供されています。…
近年、ChatGPTをはじめとする生成AIの登場によって、多くの企業がAI活用に注目しています。 しかし、「AIを導入したいが、自社でサーバーやシステムを構築するのは難しい」「コストを抑えながらAIを活用したい」と考える企業も少なくありません。 そこで注目されているのがクラウド型AIです。インターネット経由でAIを利用できるため、高性能なAIを低コストかつ短期間で導入できることから、多くの企業で採用が進んでいます。 この記事では、クラウド型AIの仕組みや特徴、オンプレミス型との違い、導入メリット、導入時の注意点まで詳しく解説します。 AIを導入したいとお考えの方 社内のIT人材が不足している方 業務効率を上げたい方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばクラウド型AIの特徴がわかるだけでなく、導入方法まで丸わかりですよ。 クラウド型AIとは?基本的な仕組みをわかりやすく解説 クラウド型AIとは、インターネットを通じてAIサービスを利用できる仕組みのことです。AIの処理やデータ分析、機械学習モデルの実行などはクラウド事業者が管理するサーバー上で行われ、利用者はパソコンやスマートフォンからサービスへアクセスするだけで、高度なAI機能を利用できます。 従来のAIシステムでは、自社内にサーバーを設置し、GPUなどの高性能なハードウェアを用意したうえで、AIソフトウェアのインストールや保守・運用を行う必要がありました。 しかし、クラウド型AIではこうした設備や運用の負担が不要であり、必要なときに必要な分だけAIを利用できる点が大きな特徴です。 例えば、ChatGPTやMicrosoft Copilot、Google Geminiなどの生成AIサービスは、代表的なクラウド型AIです。ユーザーが質問や指示(プロンプト)を入力すると、その情報はインターネットを経由してクラウド上のAIサーバーへ送信されます。AIは膨大なデータをもとに内容を解析し、数秒以内に回答や文章、画像、プログラムコードなどを生成して利用者へ返します。…
「AIを導入したいけれど、何から始めればよいかわからない」「ChatGPTを試してはいるものの、業務改善にはつながっていない」「競合企業はAIを活用しているようだが、自社はどのレベルなのか知りたい」。 このような悩みを抱える企業は少なくありません。 近年、企業のAI活用は「AIツールを使う」段階から、「AIを前提とした企業へ変革する」段階へと進化しています。 その変革を体系的に理解するために注目されているのがAX(AI Transformation)段階モデルです。 この記事では、AX段階モデルの概要と各ステージの特徴、自社がどの段階にあるのかを判断するポイントについて、3分で理解できるようわかりやすく解説します。 AIを導入したいが、どこから始めればよいかわからない方 自社のAI活用レベルを客観的に把握したい方 AIを活用して生産性向上や競争力強化を目指したい方 に当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばAIを活用するための具体的な方法とAXモデルの具体的な仕組みが分かりますよ。 AX段階モデルとは? AX(AI Transformation)とは、AIを単なる業務効率化ツールとして利用するだけではなく、企業の業務プロセスや組織、ビジネスモデルそのものをAIを中心に再構築する考え方です。 その成長プロセスを整理したものが「AX段階モデル」です。 DX(デジタルトランスフォーメーション)がデジタル技術による企業変革であるのに対し、AXはAIを中核に据えた企業変革を意味します。…
近年、AI(人工知能)は私たちの生活だけでなく、企業活動にも急速に浸透しています。 文章作成や画像生成、データ分析、問い合わせ対応など、これまで人が担っていた業務をAIが支援・代替できるようになり、多くの企業がAI活用に注目しています。 一方で、「AIツールを導入しただけ」で終わってしまう企業も少なくありません。 本当に競争力を高めるためには、単なるAI活用ではなく、企業全体をAI中心に変革する「AX(AIトランスフォーメーション)」という考え方が重要になります。 この記事では、AXとは何か、DXとの違い、そしてなぜ今企業にAXが必要なのかについて詳しく解説します。 AXに興味がある方 AIを活用したいとお考えの方 社内のIT人材が不足している方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めば今注目のAXについて丸わかりですよ。 AXとは? AX(AI Transformation:AIトランスフォーメーション)とは、AIを単なる業務効率化ツールとして導入するのではなく、AIを中心に企業のビジネスモデルや組織、業務プロセス、意思決定までを根本的に変革する取り組みを指します。 例えば、これまでAIはメールの自動返信・チャットボット・売上予測・在庫管理など、一部の業務改善に使われるケースがほとんどでした。 しかしAXでは、AIを企業経営の中心に据えます。 例えば営業部門ではAIが顧客ごとの提案内容を作成し、マーケティング部門ではAIが市場分析を行い、人事部門ではAIが採用候補者を分析し、経営層はAIによる将来予測を参考に経営判断を行うといったように、企業全体がAIと共に動く組織へ変わっていきます。…
生成AIの急速な普及を背景に、世界各国で企業のAI活用が加速しています。 その中でもベトナムは、政府による積極的なAI政策やデジタル化の推進、海外企業による投資拡大を追い風に、東南アジア有数の成長市場として注目を集めています。 この記事では、最新の市場規模や市場シェア、成長を支える要因、主要企業の動向をもとに、2034年に向けたベトナム企業AI市場の将来性と日本企業に広がるビジネスチャンスについて詳しく解説します。 AI市場に興味がある方 ベトナムのIT市場に興味がある方 社内のIT人材が不足している方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばベトナム企業のAI市場規模がわかるのはもちろん将来の予測もわかりますよ。 (more…)
近年、システム開発で代表的な手法として長年利用されてきたのが「ウォーターフォール開発」と「アジャイル開発」を組み合わせた「ハイブリッド開発」が新たな選択肢として注目されています。 この記事ではそんな「ハイブリッド開発」について、どう言った特徴があるのかや、企業価値を最大化するためにはどのような視点で開発戦略を選択すべきかについて見ていきます。 アジャイル開発に興味がある方 DX化を進めたい方 社内のIT人材が不足している方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めば「ウォーターフォール開発」と「アジャイル開発」のそれぞれの特徴と、それを掛け合わせた「ハイブリッド開発」の特徴が丸わかりですよ。 アジャイル開発の特徴とメリット アジャイル開発とは、「素早い」「俊敏な」という意味を持つ言葉の通り、変化に柔軟に対応しながらシステムを開発する手法です。 従来のウォーターフォール開発では、要件定義、設計、開発、テスト、リリースという工程を順番に進め、最後に完成したシステムを利用者へ提供します。 一方、アジャイル開発では短期間の開発サイクル(スプリント)を繰り返します。一般的には1〜4週間程度の期間で、優先度の高い機能を開発し、動作する状態で提供します。 その後、利用者から意見をもらい、次の開発に反映します。 この流れを繰り返すことで、利用者の本当のニーズに近いシステムを作りやすくなります。 例えばECサイトの決済機能を開発する場合、最初からすべての決済方法を実装するのではなく、まずクレジットカード決済だけを提供し、その後電子マネーやQR決済などを追加していくことが可能です。 この方法では、早い段階でサービスを市場へ投入でき、利用状況を確認しながら改善できます。 アジャイル開発の主なメリットは以下の通りです。…