変化が激しい時代において、DX化が進められています。ビジネス要件に対してスピーディーに、そして柔軟な対応が必要ですが、そんな中ローコード開発が注目を浴びています。
ローコード開発とはソースコードの記述を減らし、GUIと呼ばれる完成された機能を組み合わせる開発手法のことを指します。
プログラミング知識がない方でもスピーディーに開発を行うことができるのです。
この記事ではそんなローコード開発やローコードプラットフォームに関して、メリットデメリットなども踏まえて徹底解説していきます。
これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばローコードプラットフォームがどんなものなのか、どんな特徴があるのかなど丸わかりですよ。
ローコードとはアプリケーションの開発の際に、ソースコードの記述を減らすことができるものです。
従来の開発では高いプログラミング技術が必要でしたが、ローコードでは少ないコードで開発が可能です。つまり、初心者の方でも開発がしやすくなっています。
ユーザーが必要な機能を自由に組み合わせて実装することができる他、クラウド環境にもデプロイすることができるなどその柔軟性が特徴です。
「手間と時間がかからず開発が可能」という点ではWordPressに似ている部分が多くあり、WordPressをイメージしてもらうと想像がしやすいでしょう。
このような思いを持っている企業であればローコード開発はピッタリの手法だと言えるでしょう。
ノーコードは全くコードを使用せずに開発を行う方法です。
一方、ローコードはユーザー側でコードを書くことができるので、ノーコードと違ってあらかじめ用意されている機能以外も、ユーザーで欲しい機能を自由に加えていくことができます。
ローコードプラットフォームとは、プログラミング言語によるコーディングに代わり、ビジュアルモデリングにより構築を行う環境のこと。
アメリカのフォレスターリサーチ社が2014年に誰でも開発が行えるプラットフォームを称して利用したことから世の中に広まりました。
ローコードプラットフォームにはGUIとよなれる完成された機能がパーツとして用意されていて、そのパーツをパズルのように組み合わせて開発を行います。
すでに完成された機能を組み合わせるため、開発者ではない人でもアプリ開発が可能です。
プログラミング言語でのコーディング環境は「開発ツール」と呼ばれますが、ローコードプラットフォームは、開発だけでなく完成したアプリの運用までの機能をサポートしているため、そのように呼ばれているのです。
DXが重要になった今、工数を減少、そして自動化できるということで注目を浴びています。
そもそもDXは2004年ごろにスウェーデンのウメオ大学で提唱された概念で、「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」という意味があり、デジタルシフトと呼ばれることもある言葉です。
経済産業省が出しているDX推進ガイドラインによると、DXは以下のように定義されています。
企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を使って、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること
DX推進ガイドライン
このようにビジネスにおけるDXは、単にデジタルツールを導入して効率化を図るだけでなく、企業文化やビジネスプロセス全体を変革し、競争力をつけることを指します。
多くの企業が次の時代を生き残るためにDX化に取り組んでいますが、多くのソフトウェアを開発できるだけのエンジニアを確保できていないのが現状です。
そこでIT知識があるもののソフトウェア開発者ではない現場担当などでも、簡単に開発を行えるローコードプラットフォームが注目されだしたのです。
ここでは主なローコードプラットフォームを紹介します。
Canbusは顧客管理や勤怠管理、プロジェクト管理などといった業務集約のためのローコードプラットフォームです。
Excelのようにアプリを作成することができるので、Excelを日常的に使っている企業におすすめです。
Microsoft PowerAppsはドラッグ&ドロップでスピーディーに開発が行えるローコードプラットフォームです。
Microsoft 365で提供されているサービスの1つ。サブスクリプション契約をしている方であれば無償で使うことが可能です。
Mendixは円滑なモバイルやWebアプリケーションを構築でき、継続的に改善することができるローコードプラットフォームです。要件から、デプロイ、運用までアプリの開発サイクル全体を加速できるよう設計されています。
Mendixではビジュアルモデルを採用しているので、コーディングは行わずノーコードツールのような感覚で開発をすることも可能です。テンプレートがあるので、ゼロから作る必要がないのも嬉しいポイントです。
そのためプログラミング知識が一切ない人でも気軽に開発を行うことができますよ。
ローコードプラットフォームではビジュアルモデリングによって、アプリを作ることが可能です。
ドラッグ&ドロップで画面に配置、設定するだけ。視覚的に開発を行うことで開発スピードを大幅に上げていくことが可能です。
ビジュアルモデリングを支えるのは再利用可能なコンポーネントです。
変数に値を代入するプログラミング言語のような細かいものから、IoTやAIと連動するもの、外部システムと接続できるようにするためのインターフェイスなど、さまざまな種類のコンポーネントが準備されています。
このような高機能のコンポーネントを組み合わせて素早い開発が実現できるのです。
豊富な種類のAPIを使うことで外部システムに自由に連携していくことができます。
多くのローコードプラットフォームではクラウドサービスであるaPaaSという形態をとっています。
そのため、アプリケーションの開発はもちろん、データベースとの接続、テスト、稼働管理などソフトウェアの開発工程全体をサポートしていくことが可能です。
ローコードプラットフォームではすでにあるツールを利用するため、そのツール自体がすでにセキュリティ対策が施されています。
そのためフルスクラッチ開発と比較しても、セキュリティは強みはあると言えるでしょう。
通常の開発の場合、作りたいツールをわざわざ会社の開発部門に依頼をし、開発した成果物に対してチェック、改善依頼をしていかなければいけません。
一方、ローコードなら開発部門に依頼する必要なく、ユーザー自らが業務実態に即したアプリを作成することができます。
これにより実装までのスピードを短縮することが可能で、欲しい機能をすぐに実装することができるのです。
業務内容の変更に対しても素早く対応していくことができるのも魅力の1つです。
ローコードプラットフォームでは、自分でプログラミングをするところが少ないため、コーディングのミスを軽減することが可能です。
つまりバグそのものも発生しづらく、発生したバグに対する修正時間やコストも削減することができるのです。
また開発部門を通さず、ユーザー目線で開発するからこそ、要件との相違が起こりづらく、ユーザー目線の品質の高い開発を行うことができます。
システム開発後の機能の拡張や改修の自由度も高く、他のシステムと連携して機能拡張をすることができたり、プログラミングの構造を組み合わせて複雑な処理を行うことも可能です。
従来の開発では成果物に対するメンテナンスは全て開発者で行う必要がありました。
一方、ローコード開発ではOSアップデートに追随するメンテナンスなどを行う必要はなく、運用・保守の時間やコストを抑えることができるのです。
ローコード開発では既存のツールを使って実装するシステムのため、全ての機能をオーダーメイドで開発する従来の開発手法に比べると、制約されてしまう部分が出てくる可能性があります。
システムに対して強いこだわりがある方は満足できないかもしれません。
プログラミングの知識は不要ですが、一方でローコードプラットフォームのツールに対する習熟は必要です。
きちんとシステムやツールを理解し、活用していけるようにしましょう。
いかがでしたか。本日はDXが注目される近年話題になっているローコード開発とローコードプラットフォームについて解説していきました。
ローコード開発ではプログラミング知識がない方でもドラッグ&ドロップで開発が行え、視覚的にアプリを作ることができます。
これによりスピーディーな開発が行え、新しい技術にも対応していくことができます。
DehaソリューションではMendixを利用してローコード開発にも対応することが可能です。ローコード開発が気になる方、Mendixが気になる方はぜひお気軽にお問合せください。
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