筆者は、ベトナム・ホーチミンについ最近(2018年)までの駐在経験がありますが、仕事やプライベートを通じて、様々な経験を積んだ中で、何といっても強烈な思い出として残っているのが、市内1区のレタントン地区にある「ヘム(=路地の意)」と呼ばれる、大規模な日本人街です。
普段、真面目に日々のビジネスを遂行している、多くの日本人駐在員たち。
仕事が終わったあとは、「さあ、ヘムで一杯やるか!」となります。
猥雑でカオスで楽しくて、また、ちょっと歩くとすぐに知り合いや取引先のお客様と出くわしてしまう、えもいわれぬ魅力が満載の街「ヘム」について、徹底解説していきましょう。
ホーチミン市1区(日本で言えば23区内都心部・中でも新宿区か渋谷区)の、レタントン地区(同:歌舞伎町を含む繁華街)、そのまた更に「ヘム」と言えば・・・
筆者の実感としては「ゴールデン街」といったイメージでしょうか。
実は、筆者がホーチミン滞在中の住居(単身ですので、狭いアパートでしたが)が何と、ヘムのど真ん中にあったのです。
誤解の無いようにご説明しますと、たまたま当時、筆者が所属する企業のベトナム総務担当者が、私の赴任に当たって「会社(同じホーチミン市1区)に近い便利な場所がいいですか?それとも郊外の住みやすい環境がいいですか?」と聞いてきたので、とりあえず「会社に近い便利な場所でお願いします」と答えたのが、そもそもの発端です。
普通に考えれば、単身者なのですから、そう答えるのが当たり前ですよね?
ところが、気がついてみると、ヘムのど真ん中の歓楽街、喧騒を極める街の、所狭しと立ち並ぶ猥雑な雑居ビルの2階に、我が住居があったのです。
そんな個人的な回顧はともかく、改めてヘムについてご案内しましょう。
ヘムは、ホーチミンにある日本人街なのですが、小さな路地がまるで迷路のように入り組んでいるのが特徴です。
ヘムには、バーや居酒屋などの飲食店が100件以上も所狭しと建ち並んでいて、独特の賑わいをみせています。
カウンターバーやスナック、また日本の居酒屋やラーメン店、小料理店などの飲食店も多数営業しており、20時を過ぎると、日本人駐在員や観光客などが非常に多く出没し、熱気と活気に溢れた夜の街になります。
日本人駐在員の基本的な行動パターンとしては、まずは一次会で、居酒屋や小料理店で軽く、美味しい日本食料理を楽しんだあと、周辺のバーで再び飲む、という流れが一般的です。
筆者がヘムを離れた後、ここ最近では、2019年に入り「でびっとラーメン」、味噌ラーメン「千蔵」、「串カツ天晴れ」などが新規オープンしています。
また、日本人駐在員向けの定食メニューが有名な日本食レストラン「和香菜」や、おばんざい盛り合わせがおすすめの和食料理屋「わか葉」、昭和レトロな雰囲気の「鶏笑(とりしょう)」など、ゆっくり日本料理を楽しめるお店が多数あります。
あと、路地が無数に入り組んでいるヘムの中で、筆者のお気に入りだったたこ焼き店や、焼き鳥店もまだまだ健在のようです。
無数の路地が入り組んで、生活臭で溢れるヘム。
その街並みのほとんどが、1階(ベトナムでは「BF」と称します)にあらゆる店が立ち並び、その2階以上がいわゆる「サービスアパートメント」といわれる、個人の住居となっています。
筆者もこのサービスアパートの2階に住んでいました。
夜中、階下の歓声や人通りが賑やか過ぎて、眠れない日々・・・。
賃料は、概ねUSD400-500といったところです。
契約期間は1年が中心で、1ケ月程度のデポジットを払えば入居できます。
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ヘムで食事とお酒を楽しんだ後は、二次会として、バーやカラオケ、マッサージなど、娯楽系のお店へと発展することがあります。
日頃、様々なストレスを抱えている日本人駐在員にとって、ある意味、健全な範囲での楽しみとして、許容範囲ではないでしょうか。
中には、セクシーな衣装に身を包んだ若い女性がお店の前に立ち並んでいますが、節度を持って接すれば、特段の問題はありません。
日本人街として有名なヘムですが、当然ながら、多くの地元の人々も一緒に暮らしています。
ヘムの中では、そうした「ご近所さん」たちが楽しくおしゃべりをし、ギターを片手に歌い、ゲームをたり、時には喧嘩やバトルに発展することもあります。
でも、基本的にはみんな仲良しで、助け合って暮らしています。
夜が明けて、早朝にヘムから徒歩で会社まで(筆者の場合は、VINCOMタワーという、一応ランドマーク的な高層ビルに入居していました)の5分ほどの間に、あの有名な地元ファストフード・バインミー(フランスパンに肉・野菜など豊富な惣菜を詰めたもの)や、フォー(お米の麺・ベトナムを代表する料理のひとつ)や、甘くて濃いコーヒーなどの出店が立ち並び、軽く食べながら出社したものです。
そこで働く地元の人々の、逞しくも楽しい笑顔に接する毎日は、とても刺激的でした。
日本人街とは言え、開放的で、意外に多国籍でもあり、様々な人種が行き交う、活気溢れる街、ヘム。
駐在員であれば、必ず誰か、知り合いや取引先と出くわす街でもあります。
日頃の激務を癒し、明日への活力の源として、今後もますます発展していくことを願います。
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