システム開発

【Laravel入門者向け】Laravel6系+PHP7.4でMVCの流れをサクッと試す (Mac編)

PHPのフレームワークで最近人気のLaravel

多くの人が利用しているフレームワークのため勉強しやすく扱いやすいのが特徴ですが、Laravel入門者はその扱いに戸惑うこともあるでしょう。

この記事では、そんなLaravel入門者向けにMVCをスピード重視で試す手順を解説していきます。

・Laravel入門者でそのポイントについて知りたい方
・Laravelでアプリケーション設定をしたい方

これらに当てはまる方におすすめの記事です。これを読めば入門者の方でもLaravelでの開発が行えますよ!

Laravelの開発環境の構築方法

Laravelの開発環境の構築方法は大きく以下の4つがあります。

  • PHPのビルトインサーバーを使う (ローカルPC上に構築)
  • Laravel Homesteadを使う (Vagrant上に構築)
  • Laradockを使う (Docker上に構築)
  • Docker環境を自作する (Docker上に構築)

おすすめ!PHPのビルトインサーバーを使う(ローカルPC上に構築)

結論から言うと、入門者はこのビルトインサーバーを使う方法が一番オススメです。

PHP5.4から内蔵されているWebサーバーを使ってLaravelを動かす方法で、
Laravelでひとまず開発を進めたい場合には十分です。(本番環境では必ずNginx等のWebサーバーを用意しましょう)

Laravel Homesteadを使う(Vagrant上に構築)

Laravel Homesteadは公式サイトで推奨されているものの、手間がかかる手法です。

仮想環境といえば最近はDockerを使うプロジェクトが多いので、HomesteadのためだけにVirtualBoxを入れたりVagrantを学習をするのは大変です。

またHomestead自体にも少なからず学習コストがかかってしまいます。

Laradockを使う(Docker上に構築)

Laradockはインフラに詳しくない人でも、Docker上にLaravelを構築することができるツールです。

Laravel以外のフレームワークにも幅広く対応したおかげで、コード量が膨大で解読が難しく、ハマった時に時間がかなり取られるためオススメしません。

Docker環境を自作する (Docker上に構築)

仮想環境を構築するのであればDockerの扱いに慣れておいた方が他のプロジェクトでも便利です。

しかし仮想環境を一から構築するのは手間と時間がかかるため、ビルトインサーバーで早く開発を進めてしまい、
Laravelに慣れてきてからDocker環境を自作するのが良いかと思います。

バージョンはLaravel6系がオススメ

Laravelの最新バージョンは7系ですが 2020年3月3日にリリースされたばかりであり、執筆時点(2020年4月3日)では長期サポートの対象となっているのは6系です。

今から本番運用も考えて始めるならば、6系をオススメします。

PHPのバージョン管理ツール

PHPのバージョン管理ツールはphpenvphpbrewが有名ですが、これが意外と落とし穴です。

どちらのツールを使った場合でも、PHP7.4をインストールする際に依存ライブラリでハマる場合が多く非常に面倒です。

特にphpenvの場合はrbenvと競合してしまう問題もあります。結論として、PHP7.4はHomebrewでインストールしましょう。

HomebrewはPHPの依存ライブラリも自動で解決してくれますし、複数のバージョンの切り替えも可能です。

Laravel入門者向けにMVCをスピード重視で試す手順

ここからいよいよLaravel6系+PHP7.4でMVCを試していきましょう。

1.PHP7.4をHomebrewでインストール

まずは下記コマンドでインストール可能なPHPのバージョンを確認します。

brew search php@7

以下のような画面が表示されるかと思います。

次に下記コマンドでPHP7.4をインストールします。

brew install php@7.4

依存ライブラリが多く、数分はかかるので気長に待ちましょう。

2.PHP7.4を有効化

次に下記コマンドでPHPのパスを通します。
zsh以外を利用している場合は適時書き換えてください。

echo 'export PATH="/usr/local/opt/php@7.4/bin:$PATH"' >> ~/.zshrc 
echo 'export PATH="/usr/local/opt/php@7.4/sbin:$PATH"' >> ~/.zshrc 
source ~/.zshrc 

有効化が完了したら、下記コマンドでPHPのバージョンを確認します。

php -v

以下のように7.4系がインストールされていればOKです。

3.Laravelプロジェクトを作成

まず次のコマンドでcomposerをインストールします。

brew install composer

次に下記コマンドでlaravel6系のプロジェクトを作成します。

composer create-project --prefer-dist laravel/laravel laravel_sample "6.*"

create-projectはgit clonecomposer installを同時に行ってくれるコマンドです。
また--prefer-distをオプションで指定するとzip形式でダウンロードできるので通常より高速になります。

4.ビルトインサーバーを起動

プロジェクトの作成が完了したら、下記コマンドでサーバーを起動します。

cd laravel_sample 
php artisan serve

起動が完了したら、
http:localhost:8000にアクセスします。

以下のような画面が表示されればOKです。


5.Laravel用のデータベースを作成

次にモデルからのデータベース接続を試したいので、 下記コマンドでLaravel用のデータベースを作成します。

mysql -u root -p 
mysql> create database laravel; 

config/database.phpを確認すれば分かりますが、
環境変数のDB_DATABASEにデフォルトでlaravelが指定されています。

6.トップ画面用のコントローラーを追加

トップ画面の表示をカスタマイズするため、下記コマンドでコントローラーを追加します。

php artisan make:controller HomeController

これでapp/Http/Controllers以下にHomeController.phpが作成されます。

7.トップ画面のルーティング先をコントローラーアクションに変更

次にroutes/web.phpを以下のように編集します。

Route::get('/', 'HomeController@index');

これでトップ画面にアクセスした時に、
HomeControllerのindexアクションが呼ばれるようになります。

8.コントローラーアクションからビューを返すように修正

次にapp/Http/Controllers/HomeController.phpを以下のように編集します。

<?php

namespace App\Http\Controllers;

use Illuminate\Http\Request;

class HomeController extends Controller
{
    public function index ()
    {
        $message = 'Hello World';
        return view('hoge.index', ['message' => $message]);
    }
}

Laravelの特徴として、第一引数に渡すビューは何でも良いという点があります。

HomeControllerのindexアクションですが、ビューはhome/index という階層で無ければならないという規約の縛りはありません。

分かりやすさを優先して、今回はコントローラーのアクション名とビューの階層を合わせています。

9.トップ画面のビューを追加

次に以下の内容のresources/views/home/index.blade.phpを追加します。
コントローラーから受け取ったmessage変数を表示します。

<html>
    <body>
        <h1>{{ $message }}</h1>
    </body>
</html>

追加できたら、http://localhost:8000にアクセスします。以下のような画面が表示されればOKです。

10.モデル追加

次に以下コマンドでPostモデルを追加します。

php artisan make:model Post --migration

database/migrationsに以下のようなマイグレーションファイルが作成されます。

また最初から認証機能用にusersテーブル等のマイグレーションが用意されていますが、
これらは不要であれば反映する前に削除しておきます。

<?php

use Illuminate\Database\Migrations\Migration;
use Illuminate\Database\Schema\Blueprint;
use Illuminate\Support\Facades\Schema;

class CreatePostsTable extends Migration
{
    /**
     * Run the migrations.
     *
     * @return void
     */    public function up()
    {
        Schema::create('posts', function (Blueprint $table) {
            $table->bigIncrements('id');
            $table->timestamps();
        });
    }

    /**
     * Reverse the migrations.
     *
     * @return void
     */    public function down()
    {
        Schema::dropIfExists('posts');
    }
}

主キーのIDとタイムスタンプが自動で作成されているので、
titlebodyカラムを以下のように追加します。

$table->bigIncrements('id');
$table->string('title');
$table->text('body');
$table->timestamps();

次に以下コマンドで実行してマイグレーションを反映します。

php artisan migrate

これでpostsテーブルが新しく作成されました。

11.Postモデルに複数カラムを一括保存できるように修正

Laravelでは以下のように書くと複数のカラムをまとめて保存できます。

Post::create(['title' => 'title', 'body' => 'body']);

しかし不正なパラメータが渡ってきても大丈夫なように、
事前に許可したカラム以外は一括保存出来ないようになっています。

そこでapp/Post.phpを以下のように編集します。

class Post extends Model
{
    protected $fillable = ['title', 'body'];
}

これで一括保存が可能になります。

12.テストデータをtinkerから追加

次に表示用にテストデータを追加するため、以下のコマンドを実行してtinkerを起動します。

php artisan tinker

tinkerはLaravelや独自クラスの機能を、
試しにコマンドライン上で動作させることのできるツールです。

tinkerを起動したら、以下コマンドを実行して、 postsテーブルにレコードを1件追加します。

Post::create(['title' => 'title', 'body' => 'DB Hello World']);

以下のように表示されればOKです。

13.モデルの値を返すようにコントローラーを編集

次にapp/Http/Controllers/HomeController.phpを以下のように編集します。

<?php

namespace App\Http\Controllers;

use Illuminate\Http\Request;
use App\Post;

class HomeController extends Controller
{
    public function index ()
    {
        $message = Post::where('title', 'title')->first()->body;
        return view('hoge.index', ['message' => $message]);
    }
}

Postモデルからレコードを取得するように変更しました。

変更できたら、http://localhost:8000にアクセスします。 以下のような画面が表示されればOKです。

終わりに

これでLaravelでMVCモデルを実装する際の基本は試すことが出来ました!Laravelの環境構築には様々な方法があり、動かすまで時間がかかったので、今回の記事が同じような方の役に立てば幸いです。

DEHAソリューションズではPHPに強いエンジニアが多数在籍しています。エンジニアを1から採用するよりも、効率的で低コストで、エンジニアのスポット派遣や開発サポートもおこなっています。

自分だけでLaravelの環境構築を行うのは難しそうという方やPHPエンジニアの採用をしたい方はぜひお問い合わせください。

PHPエンジニアについてのお問い合わせはこちらから

Mai Tran

Recent Posts

構造変化に直面するオフショア開発:「量」の補完から「AI Native」への転換期

オフショア開発は従来の「量」の補完から、しかし、生成AIの急速な進化によってその前提が大きく変わろうとしています。 今後は「どれだけ高い生産性を実現できるか」が重要です。 この記事ではそのようなオフショア開発のあり方の変化について見ていきます。 オフショア開発に興味がある方 社内のIT人材が不足している方 AIを使った開発に興味がある方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばオフショア開発の変化についてわかるのはもちろん、AI Nativeについても丸わかりですよ。 オフショア開発の前提が変わり始めている オフショア開発はここ20年ほど、日本のIT業界を支える重要な仕組みとして成長してきました。 少子高齢化による人材不足や開発コストの上昇を背景に、多くの企業が中国、インド、ベトナム、ミャンマーなどの海外人材を活用してきました。 従来のオフショア開発の価値は非常に分かりやすいものでした。日本国内で不足するエンジニアリソースを海外で補うというものです。 例えば、日本で10人必要なプロジェクトがあれば、その一部を海外チームに委託することで開発スピードを維持しながらコストを抑えることができました。 このモデルは長い間機能してきました。しかし、生成AIの急速な進化によって、その前提が大きく変わろうとしています。 かつてソフトウェア開発では、「開発量を増やすためには人を増やす必要がある」という考え方が一般的でした。…

18 hours ago

生成AI時代における「2030年に79万人IT人材不足」の再定義と構造変化

近年、日本のIT業界では「2030年に最大79万人のIT人材が不足する」という予測が繰り返し語られています。 この数字は、日本社会のDX推進や企業のシステム開発を支える人材の不足を警告する象徴的な指標として広く認知されています。 しかし、2022年末以降の生成AIの急速な発展により、この予測の前提条件は大きく変化しています。 かつては人間が手作業で行っていたプログラミング、設計書作成、テストケース生成、ドキュメント作成、データ分析などの業務が、AIによって大幅に自動化され始めているためです。 その結果、「79万人不足」という予測を単純に受け入れるのではなく、「どのような人材が不足し、どのような人材の需要が減少するのか」という質的な観点から再検討する必要が生じています。 この記事では、生成AI時代におけるIT人材不足の構造変化を分析し、2030年に向けて求められる人材像について考察をしていきます。 生成AI時代が気になる方 IT業界の方 社内のIT人材が不足している方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めば「2030年79万人IT人材不足」問題について、新しい見解とその対策がわかりますよ。 (more…)

2 weeks ago

AIレガシーマイグレーション|従来の課題をDXへ導くDEHAの解決策

長年運用されてきた基幹システムは、企業活動を支える重要な存在である一方で、技術的負債の蓄積、保守人材不足、クラウド対応の遅れ、ブラックボックス化など、さまざまな問題を引き起こしています。 従来のマイグレーションでは、既存システムの解析からコード変換、データ移行、テスト、カットオーバーまで、多くの工程を人手に依存していました。 こうした背景の中、注目を集めているのが「AIレガシーマイグレーション」です。 この記事ではAIレガシーマイグレーションについて、どんな特徴があるのかやその強みに着目をしていきたいと思います。 AIレガシーマイグレーションが気になる方 製造業の方 DXをすすめたい企業の方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばAIレガシーマイグレーションがどう言ったものかがわかるのはもちろん、DEHAのAIレガシーマイグレーションについてもわかりますよ。 (more…)

4 weeks ago

AI Nativeとは?企業が導入すべき理由と開発現場にもたらす変革

近年、企業のIT戦略やシステム開発において「AI Native(AIネイティブ)」という言葉が急速に注目を集めています。 この記事ではそんなAI Nativeについて、その概要やメリットなどを紹介していきます。 AI Nativeが気になる方 システム開発をお考えの方 社内にIT人材が不足している方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばAI Nativeが何かがわかるのはもちろん、導入するべき理由が丸わかりですよ。 (more…)

4 weeks ago

【全12種類】IFS Cloudの主要モジュールを徹底解説

IFS Cloudは、スウェーデン発のグローバルERPパッケージであり、ERP、EAM(設備資産管理)、SM(サービス管理)を統合的に提供する統合プラットフォームです。 本日はそんなIFS Cloudについて主要モジュールを解説します。 IFS Cloudに興味がある方 ERPをお探しの方 製造業の方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばIFS Cloudについてわかるのはもちろん、IFS Cloudの強みまで丸わかりですよ。 (more…)

1 month ago

【2026年最新】IFS CloudとOracle Cloud ERPの違いを徹底比較

企業のDX推進が本格化する中で、ERP(基幹業務システム)の役割は単なる業務管理ツールから、経営基盤そのものへと変化しています。 その中で、世界的に注目されているクラウドERPが IFS とOracle Cloud ERPです。 どちらも世界トップクラスのERPとして高く評価されていますが、実際には設計思想や得意分野が大きく異なります。 IFS Cloudは「現場・設備・サービス」を重視したERPであり、製造業やインフラ産業との相性が非常に高いことで知られています。 一方のOracle Cloud ERPは、「財務・経営統制・グローバル管理」を重視したERPであり、多国籍企業や大企業における経営管理基盤として強みを発揮しています。 そのため、「どちらが優れているか」という単純な比較ではなく、「自社の業務や経営戦略にどちらが適しているか」を見極めることが重要になります。 この記事では、IFS CloudとOracle…

1 month ago