システム開発

マイクロサービスアーキテクチャとは?メリット・デメリットを紹介

マイクロサービスアーキテクチャとはあるアプリケーションをビジネス機能に沿った複数の小さなマイクロサービスに分割して開発を行なっていく手法のことです。

これにより開発の効率化や、変更に柔軟に対応することができるようになります。

実際、AmazonやNetflixなどでも取り入れられているマイクロサービスアーキテクチャ。本日はそんなマイクロサービスアーキテクチャについて徹底解説していきます。

  • マイクロサービスアーキテクチャが気になる方
  • 開発効率を上げたい方
  • ラボ型開発に興味がある方
  • 社内のIT人材が不足している方

これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばマイクロサービスアーキテクチャがどんな開発手法なのか丸わかりですよ。

マイクロサービスアーキテクチャとは?

マイクロサービスアーキテクチャとはソフトウェア開発技法の1つで、ThoughtWorks社のマーチン・ファウラーとジェームス・ルイスによって提唱されました。

ビジネス機能に沿った複数の小さなマイクロサービスに分割し、それらを組み合わせて単一のアプリケーションを開発するアプローチのことを指します。

アマゾン CEO ジェフ・ベゾスが大きすぎるチームではメンバー間の意思疎通が困難になり生産性が低下すると「ピザ2枚ルール」を提唱していますが、マイクロサービスアーキテクチャはその考えをもとに作られたと言われています。

「ピザ2枚ルール」とは、チーム編成や会議において、無駄がなく生産性が高い人数の条件は、ピザ2枚を配りきれる程度の人数(8~10名程度)という考えのことです。

このピザ2枚を配りきれる人数によって、効率的で、各々のモチベーションも高く、またお互いをフォローしあえる状況にあるため、チームの団結力が強くなると考えられています。

実際、マイクロサービスアーキテクチャにより、迅速な開発や機能の改善、柔軟な拡張などが可能になります。

マイクロサービスアーキテクチャのメリット

メンテナンスやテストがしやすい

マイクロサービスアーキテクチャでは共有される部分を減らし、小さなサービスを開発、改善していきます。

メンテナンスやテストもそれぞれで 行うので、管理がしやすくなります。

ひとつのサービスが全体をダウンさせるようなことがない

マイクロサービスアーキテクチャでは個々で開発を行うので、それぞれのサービスが独立をしています。そのため各サービスは違うプログラム言語で開発をしていても問題がありません。

だからこそ、単一のコンポーネントの中で障害が発生しても、他のコンポーネントに影響を与えることは少ないのです。

開発が柔軟になる

先ほども言ったように各サービスは違うプログラム言語で開発することができます。さらに、データモデルやデータベーススキーマなどもサービスごとに各個に設計をしていきます。柔軟な開発が可能になりますよ。

ちなみに、各チームで開発したものはREST APIやRPCによって通信して連携を行なっていきます。

マイクロサービスアーキテクチャのデメリット

プロジェクト型の開発には向かない

マイクロサービスアーキテクチャは変化に柔軟に対応できると言ったメリットがありましたが、こうした開発手法は持続的な開発や継続的にリリースに向いています。

そのため完成までに長い工期を要するプロジェクト型の開発にはあまり向いていません。アジャイル開発などの開発手法でマイクロサービスアーキテクチャが重要な役割を果たすことができると言えるでしょう。

合わせて読みたい>>【注目】アジャイル開発とは?オフショア開発に効果的!?

サービス間のインターフェースが重要

お気づきかもしれないですが、マイクロサービスアーキテクチャで開発を行う場合、それぞれのチームで開発したものを連携させるインターフェースが重要になります。

単純にサービスを分割すればするほどインターフェースの数が増えてしまいます。複数回のネットワーク通信が発生することでシステムのパフォーマンスが劣化する可能性も。

 また、サービス間を実際に結合して試験するためには、互いに実装がある程度成熟している必要もあるのです。

まとめ

いかがでしたか。本日はマイクロサービスアーキテクチャについて、どんな開発技法なのか、どんなメリット・デメリットがあるのかなどを解説していきました。

マイクロサービスアーキテクチャでは小さな単位にサービスを分割することで、仕様変更に柔軟に対応でき、開発効率をあげることができました。

アジャイル型の開発を行なっているチームでは重要な役割を果たすに違いありません。ぜひ今回紹介したマイクロサービスアーキテクチャを自社システムにも取り入れてみてはいかがでしょうか。

dehaでは、5年ほど前から、ベトナムオフショア開発を行っています。

より詳しくマイクロサービスアーキテクチャについて知りたい方、オフショア開発について知りたい方はぜひご気軽にお問い合わせください。

お問い合わせはこちらから

makka

Recent Posts

オフショア開発におけるテスターの役割?QAとQCの違い

オフショア開発では異なる国や地域のチームと開発を行うため、コニュニケーションロスによる品質力の低下が問題視されがちです。 そこでテスターという存在が質を確保する上で重要な役割を果たします。この記事ではそんなオフショア開発におけるテスターの役割について解説していきます。 オフショア開発に興味がある方 開発効率を上げたい方 社内のIT人材が不足している方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばオフショア開発におけるテスターがどんなメリットをもたらすのかや、QAとQCの違いについても丸わかりですよ。 (more…)

1 week ago

生成AI活用で社内業務システム効率化のメリットや注意点

企業が競争力を維持し、業務効率を高めるために、AI(人工知能)の導入はますます重要になっています。 特に、生成AIを活用した社内業務システムの効率化は、企業の成長を促進する大きな要因となり得ます。 この記事では、生成AIを導入することによるメリットや、導入時に注意すべき点について詳しく解説します。 生成AIを活用して業務効率化を図りたい方 社内のIT人材が不足している方 生成AIの使い方を知りたい方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めば生成AI活用を活用するメリットや気をつけるべきことが丸わかりですよ。 (more…)

2 weeks ago

【2024年版】ベトナムでERPシステム市場の現在・展望

ベトナムにおけるERP(エンタープライズ・リソース・プランニング)システム市場は、近年急速な成長を遂げています。 この急速な市場拡大は、デジタルトランスフォーメーションの推進、クラウドERPの普及、中小企業のニーズの高まりなど、さまざまな要因によって支えられています。 この記事では、ベトナムでのERP市場の現状と今後の展望について詳しく見ていきます。 ベトナムでのERP市場の現状について知りたい方 社内のIT人材が不足している方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばERPシステム市場 の今後の展望が丸わかりですよ。 (more…)

2 weeks ago

AI技術を活用してデータドリブン経営を支援

データドリブン経営が成功するためには、膨大なデータを効果的に分析し、価値あるインサイトを引き出すことが重要です。 AI技術は、これを実現する強力なツールとして注目されています。 この記事では、AIがデータドリブン経営を支援する具体的な方法を紹介します。 データドリブン経営に興味がある方 データドリブン経営×AIの方法を知りたい方 社内のIT人材が不足している方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばAIを活用したデータドリブン経営の方法が丸わかりですよ。 (more…)

3 weeks ago

データドリブン経営とは?DX推進でメリット、成功ポイントや注意点

デジタル変革(DX)が進む現代、企業経営において「データドリブン経営」の重要性がますます高まっています。 データドリブン経営とは、企業の意思決定や戦略立案をデータに基づいて行う経営手法です。 この記事では、データドリブン経営の概要、DX推進におけるメリット、成功のためのポイント、そして注意すべき点について解説します。 データドリブン経営に興味がある方 DX化をすすめている企業の方々 社内のIT人材が不足している方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばデータドリブン経営がどういうものなのかや、データドリブン経営を成功させるためのポイントが丸わかりですよ。 (more…)

3 weeks ago

【2024年版】ベトナムのDX市場の状況と動向

デジタルトランスフォーメーション(DX)は、企業や国の競争力を左右する重要な要素となっています。 特にベトナムは、急速な経済成長とテクノロジーの革新により、東南アジアの中で注目される存在です。 この記事では、そんなベトナムのDX市場の現状と今後の動向について、具体的なデータとトレンドを基に詳しく探っていきます。 ベトナムDX市場に興味がある方 社内のIT人材が不足している方 オフショア開発に興味がある方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばベトナムのDX市場の状況やトレンドについて丸わかりですよ。 (more…)

4 weeks ago