WEB制作

React.js とVue.jsを徹底比較!歴史や機能・特徴などを解説

JavaScriptの人気のフレームワーク・ライブラリであるReact.js とVue.js。

初心者がJavaScriptの学習を行う際に、どちらを選択すれば良いか迷う方もいらっしゃるでしょう。

そこで今回は、React.js とVue.jsにはどんな特徴や違いがあるのかなどを徹底解説していきます。

  • React.js とVue.jsの特徴や違いを知りたい方
  • JavaScriptを学びたい方
  • 社内のIT人材が不足している方

これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばReact.js とVue.jsの違いがわかりますよ!

React.jsとは

React.jsは2013年にFacebookによって開発されました。

世界的にみても非常に人気が高く、2021年現在では、最も導入率の高いフロントエンド技術となっています。

UIを構築するために作られたライブラリで、SPA(シングルページアプリケーション)の開発などに用いられます。

実際、ソース管理ツールを提供するGitLabや、NintendoのMy Nintendoプロジェクト、ホテル検索サイトのTrivagoなどで採用されています。

React.jsの機能

Declarative

React.jsのDeclarativeとは、UIの部品に対し「このような見た目になる」と宣言するように実装できるということです。

誰が見ても理解できるわかりやすいソースコードで、デバッグのもやすくなります。さらにデータの変更を検知し、自動的に表示を更新することも可能ですよ。

コンポーネント

React.jsではアプリケーションで再利用するものをコンポーネント(部品)といいます。

コンポーネント化をすることで、何度も同じコードを書く必要がなくなり見やすく保守も行いやすくなります。

Vue.jsとは

Vue.jsは2014年にリリースされた日本国内で人気のJavascriptのフレームワークです。MITライセンスで公開されていて、商用利用も可能。ドキュメントが豊富で、開発者同士のコミュニティも活発です。

他のフレームワークと異なり記述方法に癖が少ないため、React.jsよりも学習コストが低いと言われています。モダンなライブラリと併用することで、洗練されたシングルページアプリケーションの開発も可能です。

Vue.jsの機能

ディレクティブ

ディレクティブとはv-で始まる特別な属性のこと。ディレクティブによってHTMLに独自の属性を付与し、DOM操作を行うことができます。

ディレクティブは多くの種類が用意されているので、うまく活用することができれば直接DOM要素を操作するコードを書く必要はなくなります。

コンポーネント

Vue.jsでもReact.jsと同じようにコンポーネント指向をとっています。

コンポーネント化により記述を簡潔にすることができ、例えエラーが起きたとしても修正も簡単に行うことが可能です。

React.js とVue.jsの比較

今まで紹介したReact.js とVue.jsの違いをまとめると以下のようになります。

React.jsVue.js
対象WebとネイティブWeb中心だが今後他のプラットフォームでも利用できるよう開発された
開発者FacebookEvan You
リリース時2013年3月2014年2月
目的単一ページまたはアプリケーションの開発のベースとして使用高度な単一ページアプリケーションも可能
学習コスト深い知識が必要記述方法が短く、情報も多い。ライブラリを活用できる
モデル仮想 DOM 仮想 DOM HTMLベースのテンプレート
Bootstrap のアプリケーションCRAVue-cli

学習コスト

学習コストについては、先ほども言ったようにVue.jsの方が低いと言えます。

Vue.jsは日本人の学習者が多いことからインターネット上に情報が多くあるからです。ライブラリもまた多くあります。

またVue.jsは記述方法も簡単なので、時間効率がとても良いと言われています。エラーが出た場合も修正が簡単です。

Vue.jsはHTML 部分と JavaScript のロジック部分を分けて書くことができますが、一方で、React.jsは JSX と呼ばれる、JavaScript の中にタグを書くような記法を使用します。そのため複雑な処理を必要とする場合は、React.jsが向いていると言えそうです。

ライブラリ

Vue.jsは開発でよく使う記述がライブラリで公開されています。そのため初心者でも手がつけやすいですが、React.jsで​​は公式となるライブラリがありません。

もちろん、高機能なライブラリを非公式で探して利用していくことは可能です。

統合のしやすさ

Vue.jsはプログレッシブフレームワークの概念のもとに設計されているため、様々な規模の Web アプリケーションに対応することができます。

一般的なフレームワークを利用したプロジェクトは、要件追加に伴いアプリケーションの規模が大きくなりがちですが、このプログレッシブフレームワークは、アプリケーションの規模に応じて拡張しやすいように設計されています。

まとめ

いかがでしたか。本日はReact.js とVue.jsについて比較をしていきました。

結局、どんな場合にどの開発手法が向いているかということですが、React.js とVue.jsに向いているケースは以下の通りです。

React.js

  • ある程度JavaScriptの知識がある
  • プロジェクトに応じて柔軟にセットアップしたい
  • ある程度のきぼにスケールする可能性がある
  • 複雑な開発を行う

Vue.js

  • さくっと開発を行いたい
  • 初心者
  • ある程度の枠組みの中で開発したい

ぜひ選択の参考にしてくださいね。

dehaでは本日紹介したフレームワークやライブラリを利用した開発実績が豊富な技術者集団です。

ラボ型開発(「お客様専属の開発チーム」を準委任契約にて提供する開発形態)で外注先というよりは社員らしくプロジェクトに関わることで、高いパフォーマンスを発揮します。

ReactやVueのスキル・実績を持ったIT人材をお探しの方は、外注と採用の良いとこ取りをした人材調達サービス「チョータツをご覧下さい。

makka

Recent Posts

システム開発のQCDは?プロジェクト管理を最適化

システム開発の現場では、「納期が守れない」「コストが膨らむ」「品質にばらつきがある」といった課題が常に発生します。 こうした問題の根底にあるのが、QCD(Quality・Cost・Delivery)のバランスです。 QCDは製造業を中心に使われてきた概念ですが、現在ではシステム開発やITプロジェクトの世界でも不可欠な管理指標として定着しています。 この記事では、QCDの意味とそれぞれの要素がプロジェクトに与える影響、さらに現代的な最適化の方法までを詳しく解説します。 システム開発を行いたい方 QCDについて知りたい方 社内のIT人材が不足している方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばシステム開発のQCDについて丸わかりですよ。 QCDとは何か──システム開発を支える3本柱 まずはQCDの各要素について詳しく見ていきましょう。 Quality(品質) 品質とは、システムが要求仕様を正確に満たし、安定して動作することを指します。ここでいう安定性とは、想定外の入力や負荷にも耐え、継続的に正しい処理を行えることを意味します。 また性能面では、レスポンスの速度や処理効率、同時接続数への対応力などが評価されます。ユーザビリティは操作のしやすさや直感的なインターフェースを含み、セキュリティは不正アクセスや情報漏えいを防ぐ仕組みを指します。 さらに、保守性や拡張性も品質の重要な要素であり、将来的な機能追加や変更に対応できる設計であるかも考慮されます。 品質が低い場合、ユーザーの信頼を失うだけでなく、後工程での手戻り作業や修正工数が増大し、結果として開発コストや納期に大きな影響を与えます。…

2 weeks ago

アジャイル開発とウォーターフォール開発でリスクとスピードを徹底比較

システム開発の現場では、プロジェクトの進め方として「ウォーターフォール開発」と「アジャイル開発」が広く知られています。 どちらも目的は同じ──高品質なシステムを納期内に完成させることですが、そのアプローチはまったく異なります。 この記事では、特に「リスク」と「スピード」という2つの視点から両者を徹底比較し、それぞれの長所・短所、そしてどんなプロジェクトに向いているかを解説します。 アジャイル開発やウォーターフォール開発の違いを知りたい方 社内のIT人材が不足している方 システム化開発を行いたい方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばアジャイル開発とウォーターフォール開発のそれぞれの特徴が丸わかりですよ。 ウォーターフォール開発とは ウォーターフォール開発(Waterfall Model)は、上流から下流へと「滝のように」工程が流れる開発手法です。 要件定義 → 設計 → 実装…

2 weeks ago

ウォーターフォール開発は?システム開発の進め方、特徴

システム開発の現場では、「ウォーターフォール開発」や「アジャイル開発」といった言葉をよく耳にします。 その中でもウォーターフォール開は、最も古くから使われている伝統的な開発手法の一つです。 この記事では、ウォーターフォール開発の流れ、特徴、メリット・デメリットをわかりやすく解説します。 システム開発を行いたい方 ウォーターフォール開発のメリットデメリット知りたい方 社内のIT人材が不足している方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばウォーターフォール開発の進め方や特徴が丸わかりですよ。 (more…)

2 weeks ago

【必見】AIを活用した高度なデモが製品改善と市場理解にもたらす効果解説

製品やシステムの開発においてデモは、単なる機能紹介ではなく、顧客との信頼構築・製品改善・市場理解のすべてを支える重要なプロセスです。 特にAI技術が進化した現在、従来型のデモ手法では捉えきれない顧客のニーズを可視化し、より精密に対応するための「次世代型デモ」が求められています。 この記事では、DEHAが提供するAI活用型デモソリューション「SmartDemo」を中心に、システムデモの意義とその効果を詳しく解説します。 AIのデモンストレーションが気になる方 デモンストレーションの活用方法が気になる方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばデモがもたらす効果が丸わかりですよ。 (more…)

3 weeks ago

リーンスタートアップ・フレームワークは?基礎知識と実践的な計画の書き方

「リーンスタートアップ」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。 従来のように「時間と資金をかけて完璧な製品を作る」方法では、変化の激しい現代の市場に対応しづらくなっています。 そんな中、少ないリソースで、素早く学び、改善しながら成功確率を高める方法論として注目を集めているのが、リーンスタートアップ・フレームワークです。 この記事では、リーンスタートアップの基本的な考え方から、実際に事業計画へ落とし込むための手順までをわかりやすく解説します。 リーンスタートアップ・フレームワークについて気になる方 事業計画の書き方についてお悩みの方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばリーンスタートアップ・フレームワークの概要がわかるだけでなく、実践方法も丸わかりですよ。 (more…)

4 weeks ago

プロジェクト管理におけるシステム開発ロードマップの必要性、作り方コツ

システム開発の現場では、「納期に間に合わない」「仕様変更が頻発して混乱する」「優先順位が曖昧でチームが迷走する」といった課題が少なくありません。 これらの多くは、プロジェクトの全体像の欠如に起因しています。 開発プロジェクトを成功に導くためには、関係者全員が同じゴールと進行方向を共有することが欠かせません。 そのための強力なツールが「システム開発ロードマップ(Development Roadmap)」です。 そこでこの記事では、ロードマップの必要性、作成の手順、そして実務で役立つコツを詳しく解説します。 システム開発をしたい方 社内のIT人材が不足している方 効率よくプロジェクト管理を行いたい方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばプロジェクト管理のコツがわかりますよ。 システム開発ロードマップとは システム開発ロードマップとは、開発プロジェクトの全体像を時系列で可視化した計画図のことです。単なるスケジュール表ではなく、以下のような情報を統合的にまとめた「戦略的な地図」です。 開発の目的・ゴール 主要なマイルストーン(例:要件定義完了、テスト開始、リリース予定日) フェーズごとの作業内容…

4 weeks ago