ベトナム経済

【2025年版】「ベトナムIT企業トップ10」から見るベトナムIT企業の現状と課題|オフショア開発

ITの進化が止まらないベトナム。国策としてのIT教育が充実していて、若者のIT人口が多いのも特徴です。

そんなベトナムIT企業のランキング指標として、毎年発表されているのが「ベトナムIT企業トップ10」(前身:ベトナムIT企業 トップ50+10社)というものです。

この記事ではそんな「ベトナムIT企業トップ10」を参考に、ベトナムのIT企業の現状と課題について見ていきましょう。

  • ベトナムのIT事情が気になる方
  • オフショア開発が気になる方
  • ベトナムITの課題を知りたい方
  • 社内のIT人材が不足している方

これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばベトナムのIT企業の現状が丸わかりですよ。

「ベトナムIT企業トップ10」とは

「ベトナムIT企業トップ10」とは、ベトナムにおけるIT企業のを選択、表彰し、ベトナム企業と国内外のパートナー企業の協業を拡大することなどを目的とするプログラムのことです。

2014年からベトナムソフトウェアITサービス協会(Vietnam Software Association) 主催により行われています。

ベトナムソフトウェアITサービス協会は、毎年「JAPAN ICT DAY」を開催するなど、IT業界の発展に寄与するための幅広い活動を展開している団体です。

評価委員会は、情報通信省、科学技術省、産業貿易省、計画投資省などの専門家32人名から構成されています。

「ベトナムIT企業トップ10」の詳細

ソフトウェア&ITアウトソーシング(Software & IT Outsourcing)
1CMC Global
2FUJINET Systems
3GMO-Z.com RUNSYSTEM
4KMS Technology
5NashTech
6NTQ Solution
7Rikkeisoft
TMA Solutions
VMO Holdings
10VTI Group
ソフトウェア輸出の分野におけるベトナムIT企業トップ10
1CMC Global Company Limited
2Joint Stock Company For Telecom & Informatics (CTIN)
3FPT Corporation
4FPT Information System Corporation (FPT IS)
5FPT Software Co., Ltd
6FPT Telecom Joint Stock Company
7MobiFone Digital Services
8NashTech
9One Mount Group
10Rang Dong Light Source & Vacuum Flask., JSC
BPO(Business Process Outsourcing)
1Lotus Technology Services
2NashTech
3SPS Vietnam
4USOL Vietnam
デジタルトランスフォーメーションプラットフォーム(DX Platforms)
1FPT IS
2KYANON DIGITAL
3One Mount
4VinBigdata
DXサービス&ソリューション(DX Services & Solutions)
1EVNICT
2FPT Corporation
3KMS Technology
4MK Group
5MobiFone IT
6NashTech
VMO Holdings
8VNPT
DXコンサルティング(DX Consulting)
1FPT Digital
2Viettel Solutions
ITサービス&ソリューション(IT Services & Solutions)
1BRAVO Software
2CTIN
3EVNICT
4HBLAB
5MobiFone IT
6NaviWorld Vietnam
7Sao Bac Dau
8Success Software
9Viet Nang
10VTI Group
デジタルコンテンツ&エンタメ(Digital Content & e-Entertainment)
1FPT Telecom
2MobiFone

ベトナムIT企業トップ10(2025年版)

以下は、技術力・人材規模・海外展開・成長性など複数の観点から選出された、2025年時点のベトナムIT企業トップ10です。

  1. CMC Global Company Limited
  2. FUJINET SYSTEMS., JSC
  3. GMO-Z.com RUNSYSTEM., JSC
  4. KMS Technology Vietnam Co., Ltd
  5. NashTech
  6. NTQ Solution., JSC
  7. Rikkeisoft Corporation
  8. TMA Solutions Co., Ltd
  9. VMO Holdings Technology., JSC
  10. VTI Joint Stock Company

これらの企業は、それぞれ得意分野を持ちつつ、オフショア開発、クラウドソリューション、モバイルアプリ開発、AI・IoT技術などを軸に事業を展開しています。

各企業の特徴と強み

1. CMC Global Company Limited

ベトナム最大級のICT企業グループCMC Corporationの子会社であり、グローバル展開に注力。

AI・クラウド、SAP導入などに強みを持ち、日系・欧米系クライアントが多いのです。

2. FUJINET SYSTEMS., JSC

日本市場に特化したオフショア開発会社で、ソフトウェア開発・検証業務に定評あります。

20年以上の実績を誇り、日本企業との信頼関係が厚いです。

3. GMO-Z.com RUNSYSTEM., JSC

日本のGMOインターネットグループの一員で、日本語対応・セキュリティ意識の高さが強みとなっています。

ブロックチェーン、FinTech領域でも注目されています。

4. KMS Technology Vietnam Co., Ltd

アメリカ資本の企業で、アジャイル開発・テスト自動化に精通。

英語対応力が高く、米国をはじめとしたグローバル市場において強い存在感を示しています。

5. NashTech

イギリス資本のIT企業Harvey Nash Groupの一部門。

高度なBPOサービスと組み合わせたソリューションが特徴で、欧州市場での信頼も厚いです。

6. NTQ Solution., JSC

医療、教育、金融分野に特化した開発実績が豊富。

DX支援やクラウドサービス、IoTソリューションの提供に力を入れています。

7. Rikkeisoft Corporation

国内外で急成長中のスタートアップ気質の企業。AI、IoT、DX支援に注力し、2024年には日本法人も設立。

ベトナム国内のエンジニア育成にも取り組んでいます。

8. TMA Solutions Co., Ltd

ベトナム最古参のIT企業の一つで、1997年設立しました。

6000人を超えるエンジニアが在籍しており、大規模プロジェクトにも対応可能。

9. VMO Holdings Technology., JSC

モバイルアプリやゲーム開発に強み。

スタートアップ支援や短期プロジェクトにも柔軟に対応するフットワークの軽さが特徴となっています。

10. VTI Joint Stock Company

AI・機械学習・ロボティクスなど先端技術に積極投資。

日本市場をメインターゲットとし、品質と納期の安定性に評価があります。

ベトナムIT業界の現状

ベトナムIT産業は、政府のデジタル経済推進政策や若年層の人口構成、教育水準の高さを背景に急速な成長を遂げています。

特にソフトウェアアウトソーシング市場は2020年代初頭から拡大を続け、2025年には約30億ドル規模に達したと見られています。

また、以下の点が同国IT産業の強みとされています。

  • 高い教育水準:年間5万人以上のIT関連卒業生を輩出。
  • コストパフォーマンス:人件費が日・米と比べて1/3~1/5程度。
  • 親日文化:日本語学習者が多く、日系企業との親和性が高い。
  • 地政学的安定:政治的安定とインフラ整備により外資誘致が進む。

業界が直面する課題

一方で、ベトナムIT業界は以下のような課題にも直面しています。

1. エンジニア不足と離職率の高さ

急成長する業界に対し、供給が追いつかず優秀なエンジニアの奪い合いが発生。特に経験3年以上の人材の確保が難しく、離職率も高水準。

2. 品質管理・プロジェクトマネジメントの課題

技術力はあるものの、品質保証や長期的な保守運用面での課題が散見される。日本企業との「報・連・相」の文化ギャップも依然として存在。

3. 英語・日本語対応の限界

グローバル対応を進めるなかで語学力の底上げが必要。また、日本向け案件では日本語N1以上のエンジニアが慢性的に不足。

4. セキュリティ意識と法制度の未整備

個人情報保護法制や情報セキュリティ基準が欧米諸国に比べて遅れており、グローバル競争上のリスクとなっている。

今後の展望とオフショア開発への期待

2025年以降も、ベトナムは「ポスト中国」のオフショア開発拠点として存在感を高めていくと見られています。

政府の掲げる「Made in Vietnam 4.0」政策のもと、IT産業の高度化と技術投資が進むなかで、AI・IoT・クラウド開発の分野でも世界的なプレーヤーとの競争に挑んでいます。

特に日系企業にとっては、単なる開発コスト削減ではなく、長期的な開発パートナーとしてベトナム企業を選定する動きが顕著になっています。

■ パートナー選びのポイント

  • 言語対応(日本語/英語)
  • 実績のある業界分野(金融、医療、製造など)
  • 品質管理体制(CMMI、ISOなどの取得状況)
  • エンジニアの定着率と教育体制

まとめ

いかがでしたか。「ベトナムIT企業トップ10」を元にベトナムのIT企業について紹介していきました。

ベトナムのIT企業は、2025年現在、多様なニーズに応える柔軟性と高い技術力を武器に、世界市場に挑んでいます。

今回紹介したトップ10企業は、単なるオフショアパートナーではなく、技術革新やDX推進において欠かせない存在となりつつあります。

その一方で、人材不足やマネジメント課題、セキュリティ面の改善といった課題も浮き彫りになっています。これらを乗り越え、持続的な成長を遂げられるかどうかが、ベトナムIT産業の今後を左右する大きなカギとなるでしょう。

moriura

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