ホーチミン市9区の東部軍医病院(Benh vien Quan Dan Y mien Dong)で、患者や障がい者の介助や、床清掃などを行うIoT人型ロボットのお披露目式が行われ、話題となりました。
この記事では、そんなIoT人型ロボットについて詳しく解説していきます。
これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めば、ベトナムの発展するIT産業が丸わかりですよ。
今回お披露目されたIoT人間ロボットの名前は「タム」さんといって、女性看護師の姿をしています。
丸顔で、目がパッチリとした、とても愛嬌のある顔立ちです。
セレモニー会場の現場で、医師のチュオン・ホアン・ベト大佐が「タムさん、タムさん、ここで何をしているんですか?」とたずねると、数秒後にタムさんが「私は来院される患者さんをお迎えし、ご案内するためにここに立っています」と答えました。
タムさんの本体にはタブレットが搭載されており、受診する患者は、タムさんに話しかけることで、治療項目別の費用を確認したり、次回の受診予約が可能となります。
タムさんは、体内に備蓄されている電池が少なくなると、自ら充電を開始するほか、院内で患者や見舞い客その他が何か不都合な行為をした場合などには、それを認識して、スピーカーで注意喚起をすることもできます。
この病院の院内には、患者や見舞い客などの案内をするタムさんの他に、清掃ロボットや、障がい者をサポートするロボットハンドも導入しています。
また、受診登録システムとしてワイヤレスによる呼出番号札や、自動計量機、スマートファイルストレージ、病室入退出制御、リマインダーデバイス、患者への危険警告など、多くのIoT機能を搭載し、活用しています。
この病院は、こうした最新のIoT技術を応用し、「スマートホスピタル」のモデル構築を目指しています。
まさに、伸び行くベトナムのIT産業を象徴するセレモニーであり、実践だといえるでしょう。
IoT人型ロボットは、ヒューマノイドロボットやスマートロボットとも呼ばれ、我々に馴染み深いところでは、ホンダのASIMOや、ソフトバンクのペッパーくんが挙げられます。
IoTの進展にともない、様々な場面でロボットの需要が高まっていますが、先ほど紹介した「タム」さんのような、人間とコミュニケーションをとりながら各種サービスを提供する「スマートな」ロボットが、モノと人を繋ぐIoTデバイスとして、政府や企業からの注目を高めています。
そして、今回のホーチミンでの例を含め、多くの実例が報告されています。
一般消費者がスマートロボットと触れ合い、多くの企業がスマートロボットをビジネスで利用しているシーンが実際に増えつつあります。
スマートロボットは、IoTデバイスの1つとして、インターネットを媒介として人間とIoTを仲介する、対人インターフェイスとしての役割を担っています。
IoTシステムからの情報を人間に伝達する機能としては、PCやスマホ、タブレット端末などと基本的には同じです。
ただし、スマートロボットのユニークな機能として、自分から能動的に人間に働きかける(=話しかけるなど)ため、人間にとってはこれまでのIoTに抱いていた世界観が一変する感があります。
もちろん、スマホでも同様の機能はありますが、「ヒューマンフレンドリー」な観点からも、自ずとイメージも異なっています。
スマートロボットは、AI機能を利用して学習し、その経験値の蓄積をもとに、対応について推論し、判断することができます。そのため、人間が同じような指示や問いかけを発する前に、自分の経験値に基づき、能動的にアクションができます。
この学習機能と対応を、家で飲む水をネットで買うシーンを例に挙げてみてみましょう。
通常であれば、まずPCやスマホで通販サイトを検索し、オンラインの買い物かごに入れて、決済ボタンを押して購入します。
場合によっては、時間をかけて様々なショップを渡り歩き、それぞれの価格を比較して、最安値のお店を選んだりしていると思います。
スマートロボットを利用するとどうなるでしょう。
「ミネラルウォーターがなくなった」と話しかけると、スマートロボットは多くのミネラルウォーターの銘柄を通販サイトで自動的に検索し、最安値の商品を見つけ出してくれます。
そして、「いつもあなたか買っているミネラルウォーターであれば、このお店のものが一番安いですよ。今回はこれを1ケース買いますか?」と問いかけ、クレジット決済までしてくれます。
スマートロボットが、こうして既に未来の「人間とロボットの共存」の世界を実現しています。
この事例からもわかるとおり、わざわざPCやスマホを開かなくても、スマートロボットにほしい物を買ってくれるように話しかけるだけで、商品を通販サイトで購入し宅配便で自宅に配達することができます。
このような機能は、非常に効率的でありIoTの価値が一層高くなります。
スマートロボットの学習機能により、これまで活用されてきた各種のIoTデバイスの機能を凌駕する効率で、買い物だけでなく日常生活の中の様々なシーンにも活用することができます。
料理(電子レンジ)、洗濯(洗濯機)、明かり(照明器具)などを、いちいち自分で操作せずに活用することができるのです。
ホーチミンの病院での看護師型スマートロボットの事例や、日常生活でのスマートロボットの利用シーンなどについてみてきました。
IoT機能とAI機能などを組み合わせ、学習能力を備えたスマートロボットの需要は、今後ますます高まるでしょう。
ある民間調査会社のデータによれば、こうしたIoT人型ロボットを含めた業務・サービスロボットの世界市場は、2025年には2018年の約2.6倍にまで増大するとの分析もあります。
ベトナムでは本日紹介したスマートロボットのように高いIT技術が日常で利用されています。
dehaでは、5年ほど前から、そんなベトナムでオフショア開発を行っています。
ベトナムでオフショア開発を行う際の費用や、ベトナムの高いIT技術についてもっと知りたい方は、お気軽にお問い合わせください。
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