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2023年に注目されそうなITトレンドとは?

ガートナージャバンによると2023年に注目されそうなITトレンドは最適化 (Optimize)、拡張 (Scale)、開拓 (Pioneer)。

この記事ではデジタル免疫システムやAI拡張型テストなど、2023年に注目されそうなITトレンドを徹底解説していきます。

  • ITトレンドを知りたい方
  • 最新の技術を知りたい方
  • 社内のIT人材が不足している方

これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めば2023年にどんなITトレンドが来るのか情報を先取りすることができますよ。

中心テーマは最適化 (Optimize)、拡張 (Scale)、開拓 (Pioneer)

ガートナージャバンが2022年11月に「2023年の戦略的テクノロジのトップ・トレンド」を発表しました。これは2023年に企業や組織にとって混乱が続く時代にどう強化し、変化に対応していくのかを解説したものになります。

ガートナージャバンによると、中心テーマは最適化 (Optimize)、拡張 (Scale)、開拓 (Pioneer) の3つ。

組織はテクノロジーを活用して信頼を最適化し、コスト削減を目指す必要があります。

さらにソリューションの垂直統合。迅速化、ワイヤレステクノロジーを拡張していくことで成長し、新しい市場や自動化に対して開拓していくことでデジタル・トランスフォーメーションを目指していくことができるのです。

しかしこれだけでは十分とは言えません。これから企業は持続可能性という大きなテーマが求められます。これからのテクノロジーでは未来の世代を念頭に置いて、環境へのインパクトなどを考慮していく必要があります。

最適化 (Optimize)

デジタル免疫システム

デジタル免疫システムとはソフトウェアの設計、開発、自動化、オペレーション、アナリティクスなどのタスクを組み合わせて、優れたUXを生み出すことを指します。

これによりシステム障害を削減することができるのはもちろん、アプリケーションやサービスを保護することができるようになるのです。

デジタル免疫システムの構築には、以下の前提条件が必要です。

オブザーバビリティ (可観測性)

ソフトウェアやシステムを観測の対象として可視化することで、エンジニアがより迅速に問題の原因を特定できるようにすることを指します。

アプリケーションにオブザーバビリティ (可観測性)を直接組み込めば、アプリケーションの稼働時間を短縮することも可能です。

AI拡張型テスト

AIの技術を使って、人手を介さずにソフトウェアテストをします。テストケースを自動実行するのではなく、テストの計画や作成、分析なども自動化。これらを連携させていきます。

カオス・エンジニアリング

サービスに対し意図的に障害を起こすカオス実験を行うことで、バグや障害ポイントを見極めます。本番前環境でカオスエンジニアリングを使用し、教訓を通常の開発に応用するのが理想的です。

自動修復

ソフトウェアシステムが自信をモニタリングして、運用スタッフを介することなく自動的に問題を修復する仕組みを構築します。

サイト・リライアビリティ・エンジニアリング (SRE)

信頼性を高めるために、エンジニアが信頼性向上のために行う設計やアプローチ、またはこれらを行うチームのことを指します。

これまでIT運用チームが手作業で行っていた作業をSREチームが引き受け、ソフトウェアと自動化を活用して本番システムを管理し、問題解決を行います。

ソフトウェア・サプライチェーン・セキュリティ

ソフトウェアの作成およびデプロイに関与するコンポーネント、アクティビティ、プラクティスのセキュリティを保護する活動のことを指します。

組織にはセキュリティ・アクティビティを実行し、セキュリティ対策の証拠をユーザーに提供する責任があります。

オブザーバビリティの応用

先ほども紹介したオブザーバビリティをビジネスの中で最適化し、応用することで、オペレーションを最適化し、組織の意思決定を加速化することができます。

AI TRiSM

「信頼(Trust)」「 リスク(Risk)」「セキュリティ管理 (Security Management)」の頭文字であるAI TRiSMは、簡単にいうとAIの信頼性や透明性、公平性を担保するためのツール群、セキュリティやプライバシーのことを指します。

AIの開発が加速する今、プライバシー侵害やセキュリティ・インシデントを経験したことのある組織の割合はなんと41%にも及ぶそうです。

そんな中、これからの企業はAI TRiSMの観点を持ち、他部門と協力しながらAI活動を進めていく必要があるのです。

拡張 (Scale)

インダストリ・クラウド・プラットフォーム

インダストリ・クラウド・プラットフォームは、従来のクラウド・サービスと、業界ごとに調整された機能を組み合わせることで、これまで困難だった課題に対処することを指します。

具体的にはSaaS、サービスとしてのプラットフォーム (PaaS)、サービスとしてのインフラストラクチャ (IaaS) を組み合わせます。

インダストリ・クラウドによって、これまでよりも時間を短縮することが期待できます。

プラットフォーム・エンジニアリング

開発者がシステムをより簡単に、より素早く、より効率的に開発・運用するために、プラットフォームを開発することを指します。

複雑なインフラストラクチャを自動化することで、開発スピードを上げる効果が期待できます。

ワイヤレスの高付加価値化

ワイヤレスはWi-Fiサービス、5Gサービス、低消費電力のLPWAなどさまざまなテクノロジーがあります。ガートナーによると2025年までに、企業の60%が5つ以上のワイヤレス・テクノロジを同時に使用するようになるとのこと。

これによってワイヤレスネットワークはこれまでの段階を超えて、付加価値を提供していくのではと予測されます。

開拓 (Pioneer)

スーパーアプリ

スーパーアプリとは一つのアプリの中にさまざまな機能を統合して、日常生活のあらゆる場面で活用できる総合的なアプリのことを指します。

例えばLINEはチャットツールや電話以外にもゲームや漫画、決済サービスやショッピングの機能があります。

スマートフォンで何かをする際に複数のアプリを立ち上げる必要がなくなり、利便性の向上につながります。スーパーアプリの導入によって、そこでつながるデバイスから成る新しいエコシステムが形成され、新しいビジネス機会が提供されるのです。

似たような言葉でミニアプリというものがありますが、ミニアプリを搭載したプラットフォームのことをスーパーアプリと言います。スーパーアプリ自体は一般的なネイティブアプリですが、ミニアプリはスーパーアプリからダウンロード不要で起動するアプリになります。

合わせて読みたい>>LINEミニアプリとは?開発方法や費用、開発事例について解説!

アダプティブAIシステム

アダプティブAIシステムは開発当初に予測できなかった時代の変化に対応するため、モデルを再トレーニングして、新しいデータや環境内で学習する進化するAIのことを指します。

これまで限界のあった学習機会を自らAIに学ばせることによって、より高度な自動化を目指していきます。

メタバース

インターネット上に構成される3次元の世界で現実と限りなく近い状態で活動することを指します。

デジタル通貨やNFT (非代替性トークン) によって実現される、独立した1つの仮想経済圏を形成する可能性があり、ガートナーによると2027年までに、世界の大企業の40%以上が売り上げ拡大を目的としたメタバースの利用をすると予測されています。

まとめ

いかがでしたか。本日はガートナージャパンが予測する2023年のITトレンドを紹介していきました。

デジタル免疫システムやオブザーバビリティ、AI TRiSMを最適化し、インダストリ・クラウド・プラットフォーム、ワイヤレスなどを拡張、スーパーアプリやメタバースなどの新システムを開拓していくことがポイントでした。

また環境や社会において、これらのテクノロジを持続可能なものとして発展させていくことが重要でした。

これらのテクノロジーのトレンドは今後のIT分野の発展になくてはなりません。ぜひこれらのテクノロジーに注目して開発を行ってみてはいかがでしょうか。

Dehaソリューションズではベトナムオフショアによって、新しいシステムを生み出しています。

コストを抑えて開発を行いたい方、社内のIT人材が不足している方など、ぜひお気軽にお問い合わせください。

makka

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