マイグレーションとは既存システムやソフトウェア、データなどを別の環境に移転したり、新しい環境に移行することを指します。
「2025年の崖」などの観点から、近年このマイグレーションが注目を浴びています。
今回はそんなマイグレーションに関して、実際にオンプレからクラウドへの移行手順を紹介しながら解説を行なっていこうと思います。
これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばシステムマイグレーションの実際の手順がわかりますよ。
マイグレーションとは既存システムやソフトウェア、データなどを別の環境に移転したり、新しい環境に移行することを指します。
このようなシステムマイグレーションが注目されるきっかけとして、「2025年の崖」があります。
2025年の崖とは経済産業省が『DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~』で発表した現代のITシステムへの問題定義のこと。
既存システムがそのまま残存した場合、2025年までにIT人材の引退やサポート終了などによるリスクの高まりで、最大で年間12兆円の経済損失が生じる可能性があるということが発表されました。
実際、Microsoft製品のOSであるWindows7は2020年1月にサポートの提供を停止しています。法人に対して有償での延長サポートを行っていますが、それも2023年までです。
このように「2025年の崖」を抱える今、マイグレーションは重要な要素であり、具体的な手法を身につけておく必要があるのです。
合わせて読みたい>>ベトナムオフショア開発を使ったマイグレーション事例から見えるオフショア利用時のコツ
クラウド移行は手順をしっかり踏みミスのないように行うことが重要です。費用や時間もかかり、人的リソースも大きなものになるからです。
ここからはオンプレからクラウドへの移行の手順を1から紹介していきます。
マイグレーションでは、クラウド移行の目的を明らかにして目標を設定していきます。
まずクラウドの特製やオンプレの違いを明確にして、クラウドのメリットやデメリットを整理していきましょう。
その後、実際にAmazon Web Services、Microsoft Azureなどのクラウドサービスを使ってイメージを掴んでいきます。その際、ステークスホルダーと話し合い、なぜクラウド移行が良いのかなど目的を明確にしていきましょう。
その後、その目的を細分化して目標を確定していきます。
目標設定後は、現状を確認し目標実現のためにクラウドに要求される事項などを明確にしていきます。
まず、現状どのようなシステムがあるのかを整理します。その際に要求されるシステムのレベルや稼働時間、システムの重要度、利用者数などを確認しましょう。
次に、サービスレベルや計画停止、可用性、セキュリティや災害対策など、クラウド環境の要件を整理しましょう。どのシステムが移行可能か、移行の際はどんなリスクがあるのかも整理します。
移行可能なシステムにおいて、コストがどれぐらいになるのかを調べ、どのような移行方法が適切なのかを選定していきます。
以上を踏まえて、どのような順序でどのような移行を行なっていくのかなどロードマップを確定していきます。
実証実験を行う際には、リスクになることや後で問題になりそうなことを事前に確認しておき、安心して行えるようチーム間で共有していきます。
実証実験後は、検証した内容を整理してその内容をチーム間でレビューしておきます。
実証実験後は検証の項目を洗い出し、優先順位を付けます。検証を進めていく中で追加の項目があれば足していきましょう。
ここまでの内容を踏まえてシステムの設計を行います。システム設計では全体に影響がありそうな箇所を最初に手を付け、その後、個別の移行プロジェクトを進めていきます。
完了後、実際に移行を進めていきましょう。
いよいよ運用を開始していきます。
具体的には、クラウド上で稼働しているシステムの運用状況を収集して分析を行います。運用管理において、サービスレベルを満たせていないものがあれば、原因を見つけ解決していきます。
コスト面も定期的にチェックをしていきます。コストの変動が大きかったり、高い場合は詳細を確認し対応していきます。
このように定期的な分析でPDCAを回していくことが重要です。
いかがでしたか。本日はオンプレからクラウドへのマイグレーションの手順について紹介していきました。
クラウドへの移行の際には、現状の問題と移行後に起こりうるリスクを整理して企画や実証実験、設計を行うことが重要でした。
移行後も定期的に運用状況やコスト面などを分析し、改善していく必要があります。
そんなマイグレーションですが、オフショア開発でコストを抑えて行うのがおすすめです。
オフショア開発ではコミュニケーションが問題になりやすいですが、マイグレーションは、現行システムの機能をそのまま引き継ぐので、システム開発などと比べコミュニケーションを必要最小限に留めることができるのです。
まさにオフショア開発に向いている分野と言っても過言ではありません。
DEHAソリューションズでは、ベトナムオフショアを7年以上に渡り行っています。
具体的な開発コストや、エンジニアの質など気になることがある方はぜひお気軽にお問い合わせください。
ビジネスや社会のあらゆる場面でシステムが欠かせない現代において、システム開発を効率的かつ確実に進めるための枠組みとして「システム開発ライフサイクル(SDLC:System Development Life Cycle)」が存在します。 SDLCは、システムを企画・開発・運用・保守するまでの一連の流れを定義したもので、開発プロジェクトを成功させるための道しるべといえます。 この記事では、システム開発ライフサイクルの基本的な考え方と、主要な開発フェーズ、さらに代表的な開発モデルについて解説します。 システム開発を発注・管理する立場の方 IT人材が不足している方 システム開発ライフサイクルの具体的内容が知りたい方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばシステム開発を効率的に進める方法が丸わかりですよ。 (more…)
システム開発が完了した後、安定して稼働させるためには「システム保守」が欠かせません。 しかし実際に見積もりを取ると、費用が高いと感じる企業も多いのではないでしょうか。 この記事では、システム保守の費用相場を解説するとともに、コストを抑えるための具体的な方法を徹底的に紹介します。 これから保守契約を検討する方 すでに保守契約しているが見直したい方 システム保守の費用について知りたい方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばシステム保守にいくらかかるのかや、費用を抑えるためのポイントも丸わかりですよ。 (more…)
2017年の起業から今まで、DEHA SOLUTIONSが歩んできた9年間は、お客様と社員の皆様からのご支援とご協力なくしては語ることができません。心より感謝申し上げます。 私たちはこの間、ベトナムを開発拠点とするシステム開発企業として、日本国内のIT市場向け様々な課題に真摯に向き合ってまいりました。2019年に発表された経済産業省によるIT人材需給に関する調査によると、2030年の日本国内におけるIT人材は最大で約79万人が不足すると予測されています。この深刻な状況の中、多くのSIer企業様や中小・大企業様の開発パートナーとしては、高品質で開発及びソリューションを安定的に提供することで、日本のIT業界の成長を支える一翼を担っています。 >>関連記事:日本経済産業省によると2030年には最大で約79万人のIT人材が不足 近年、ビジネス環境は急速に変化し、DXの波が隅々にまで浸透することに加え、AI技術も全産業を席巻しています。DEHAマガジンでも度々記事を取り上げてきたように、現在AIは単なるトレンドではなく、未来の社会を形作る基盤となりつつあります。 そんな大きな時代の変化を捉え、私たちDEHA SOLUTIONSはこれまでの9年間で培ってきた豊富なナウハウで、AI分野に注力を決意しました。単なる技術ベンダに留まらずに、お客様にとって最も信頼性があるAI総合ソリューション開発パートナーとしては、共に課題解決及びビジネス発展にしていくことを目指してまいります。 (more…)
開発の現場では「人が足りない」「スキルが合わない」「今すぐ増強したい」が日常茶飯事です。 そこでこの記事では、①オフショア開発 ②ニアショア開発 ③フリーランス・業務委託 ④SES ⑤社内のリソース強化(社員育成・ノーコード/ローコード・AI活用)の5つ手段を、スピード/コスト/品質確保/管理負荷/機密性/拡張性で徹底比較し、選び方の指針まで一気通貫で整理します。 開発を効率化させたい方 社内のIT人材が不足している方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めば開発リソースを確保するためのそれぞれの手段について、特徴がわかりますよ。 (more…)
近年、IT人材不足が深刻化する日本市場では、オフショア開発の活用がますます一般的になっています。 なかでも、ベトナムは高い技術力とコスト競争力を兼ね備えた国として、依然として人気を維持しています。 この記事では、2025年最新のベトナムオフショア開発における人月単価相場を役割別に解説し、最新動向までを詳しくご紹介します。 ベトナムオフショアに興味がある方 開発コストを抑えたいとお考えの方 社内のIT人材が不足している方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばベトナムオフショアの具体的なコストがわかりますよ。 (more…)
2025年8月時点におけるドル/円(USD/JPY)の為替レートは、およそ ¥146.9です。 円安傾向は続いており、過去数十年のトレンドとも重なりつつ、依然として投資・政策動向から注目を浴びています。 この記事ではそんな円安に着目してオフショア開発に与える影響を見ていこうと思います。 オフショア開発を始めたい方 社内のIT人材が不足している方 開発効率を上げたい方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばオフショア開発に円安がどう影響するのかがわかるのはもちろん、いつ始めるべきかまで丸わかりですよ。 (more…)