オフショア開発

オフショア開発の変遷とこれから

コストを抑えて優秀なエンジニアを確保できるとあって人気のオフショア開発ですが、その在り方は時代とともに変化をしています。

この記事ではそんなオフショア開発の歴史にスポットを当てて、どのように変化していったのか、そしてこれからのオフショア開発はどのようなものなのかを徹底解説していきます。

  • オフショア開発に興味がある方
  • オフショア開発って結局何なのかを知りたい方
  • これからのオフショア開発がどのようなものになるのかを知りたい方

これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばオフショア開発がどのように変遷していったのか、そしてこれからのオフショア開発がどのようなものになるのか丸わかりですよ。

オフショア開発の変遷

1980年代〜オフショア開発の誕生

オフショア開発の歴史は実は古く、1980年代の終盤にはすでに登場していました。この時インターネットやサーバーが普及し、コンピュータシステムはオープンシステムに主役が移り変わり始めたのです。

開発方法もメインフレームを用いる汎用系だけでなく、オープンシステムを活用する開発も増加しはじめます。

ところが1990年代に入るとバブル崩壊で、IT企業が厳しい経営困難に陥ります。その中でエンジニアの人件費を抑制する手法が注目されるようになったのです。

この一連の流れがオフショア開発の生まれるきっかけになったのです。

この時代のオフショア開発は「プログラム開発→単体テスト→結合テスト→受入テスト」を行っていました。

この時代は紙ベースの情報をデータ入力する作業が多く、そこに多くの人件費を投入していました。

2000年代後半〜注目されるオフショア開発

少子高齢化による慢性的なIT人材不足からオフショア開発が再注目されるようになります。

経済産業省によると2030年にはなんと最大で79万人のIT人材が不足すると言われています。

2001年ごろになると、オフショア開発はプログラム開発がメインになります。紙からのデータ起こしなどの作業のデータ化が進み、エンジニアが開発に集中できるようになったのです。

2004年頃には技術力が向上し、パッチ処理だけでなく下流工程のプログラム開発工程なども委託するようになりました。

オフショア開発担当が行う範囲が広くなったことも影響し、コミュニケーションロスなど、オフショア開発のリスクが問題視されるようになっていきます。

しかし2008年頃になるとオフショア開発のエンジニアの質も向上。リスクが減ってきたので、内部開発から結合テストに至るまでの主要工程をオフショア開発チームに委託するようになっていきます。

こうしてオフショア開発は成熟していったのです。

2018年〜成熟するオフショア開発

オフショア開発国によるコミュニケーション力が向上、上流工程から下流工程までほとんどを委託できるようになりました。

技術力も高く、ローリスクでハイパフォーマンスを得られるエンジニアが増加しています。

特にベトナムエンジニアはIT教育が盛んなため、在学中にOJTなどを通じて実践的な教育を受けており、卒業すればすぐに企業などで即戦力として活躍する資質を持っています。

そういうこともあってか、ベトナムで活躍するエンジニアは20代〜30代前半が多くいます。

若いエンジニアは上昇志向が強いエンジニアが多く、流行の技術や最新技術への興味関心が高いのも特徴です。

特にベトナムのブロックチェーン技術は世界トップクラス。Axie InfinityやMeeb Masterなど数多くの有名なゲームが誕生しています。

これからのオフショア開発

従来オフショア開発企業に委託する案件はWEBシステムやモバイルアプリがほとんどでしたが、近年開発対象が増えています。

例えばコロナ禍による社会情勢の変化に伴い、ECサイト構築などの依頼が増えていますが、そういった案件はオフショア開発の得意分野です。

さらに2020年ごろからはオフショアで基幹系システムの開発が増加しています。基幹系システムは規模が大きいため開発チームには十分なスキルや経験が必要です。

そして、オフショア開発でもそういった案件に対応できる人材が増えてきているため、オフショア開発の適用範囲は広がっています。

まとめ

いかがでしたか。本日はオフショア開発が時代とともにどのように移り変わっていったのか。これからのオフショア開発がどのようになっていくのかなどを解説していきました。

オフショア開発は時代とともに進化を続け、その結果担う範囲も広がっていっていることがわかりました。エンジニアの質も向上していっているのですね。

近年はWEBシステム開発、モバイルアプリ開発のみならず、ECサイト構築や基幹系システム開発など案件の幅も広がっています。

作りたいシステムがある方、ぜひオフショア開発を検討してみてはいかがでしょうか。

DEHAソリューションズでは5年以上に渡りベトナムオフショア開発を行ってきました。

詳しいエンジニアの質や費用面など気になることがございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

makka

Recent Posts

AIエージェントの活用による弊社の成功事例をご紹介

近年、AI技術の進化とともに、業務効率化やサービス向上を目的とした「AIエージェント」の導入が急速に進んでいます。 弊社でも、この流れを受けてAIエージェントの導入を進め、多くの現場で業務の質とスピードの両立を実現することができました。 この記事では、実際に弊社が取り組んだAIエージェントの活用事例を紹介しながら、AI導入によるメリットとその可能性についてご紹介いたします。 AIエージェントが気になる方 AIエージェントの事例が知りたい方 社内の人材不足にお悩みの方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばAIエージェントの成功事例が丸わかりですよ。 (more…)

3 days ago

AIエージェント導入によくある課題と解決方法

近年、業務効率化や顧客対応の高度化を目的として、企業や自治体、教育機関など多くの組織で「AIエージェント」の導入が進んでいます。 AIエージェントとは、人工知能を活用して自動的に応答や処理を行うシステムの総称で、チャットボットやバーチャルアシスタント、RPA(Robotic Process Automation)などが含まれます。 しかしながら、AIエージェントの導入には多くの期待が寄せられる一方で、現場ではさまざまな課題に直面するケースも少なくありません。 この記事では、AIエージェント導入によくある課題とその解決方法について、具体的に解説していきます。 AIエージェントに興味がある方 AIエージェントの導入に不安がある方 社内の人材不足にお悩みの方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばAIエージェントの特徴がわかるのはもちろん、うまく活用するための方法もわかりますよ。 (more…)

3 days ago

AIエージェントとは?特徴、活用のメリット

近年、AI技術の進化により、私たちの生活やビジネスのあらゆる場面で人工知能(AI)が活用されるようになっています。 その中でも注目されているのが「AIエージェント」です。音声アシスタント、チャットボット、カスタマーサポートなど、さまざまな場面で導入が進むAIエージェントは、業務効率化やユーザー体験の向上に大きな可能性を秘めています。 この記事では、AIエージェントの基本的な定義から、その特徴、導入メリット、さらに活用事例や今後の展望までを網羅的に解説します。 AIエージェントが気になる方 社内の人材が不足している方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばAIエージェントの特徴や具体的な活用メリットがわかりますよ。 (more…)

1 week ago

ベトナムAI経済2025年|最新経済市場動向を読み解く

AI(人工知能)は、世界各国の経済成長を支える基盤技術として注目されています。 とりわけベトナムでは、政府が国家戦略としてAIの導入を明確に位置づけ、経済、教育、公共行政、スタートアップ育成まで多岐にわたる分野で取り組みを強化しています。 この記事では、「ベトナムAI経済2025年」レポートをもとに、マクロ経済との接続性、国家戦略、セクター別の導入状況、スタートアップ・投資動向、そして将来の展望について解説します。 ベトナムのAIが気になる方 最新のベトナムの経済動向が気になる方 社内のIT人材が不足している方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばAIがもたらすベトナム経済の進化と、その背景にある政策と市場構造を総合的に理解することができます。 (more…)

3 weeks ago

No-BrSEオフショア開発とは?メリット、活用シーンを徹底解説

近年、開発現場では「品質」「スピード」「セキュリティ」のすべてを高次元で実現することが求められています。 特に、高度な専門性や情報セキュリティが重要視される分野では、国内同様の品質と体制が前提となります。 そんな中、「No-BrSEオフショア開発」をご紹介します。 これは従来のオフショア開発におけるブリッジSE(BrSE)を介さず、日本語で直接やり取りができる完全日本語対応のラボ型開発チームを導入するモデルです。 この記事ではそんなNo-BrSE開発の特徴、メリット、適した活用シーンまでを詳しく解説します。 No-BrSEオフショア開発が気になる方 社内のIT人材が不足している方 開発の品質を高めたい方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばNo-BrSEオフショア開発のメリットや活用方法が丸わかりですよ。 (more…)

1 month ago

請負型とは?メリット・デメリットから活用シーンまで徹底解説

近年、開発コスト削減やリソース確保を目的として「オフショア開発」を導入する企業が増えています。 その中でも開発スタイルとして注目されているのが「請負型(受託型)」の契約形態です。 この記事では、請負型の基本的な概要から、メリット・デメリット、向いているプロジェクトの特徴、活用シーンまでを徹底解説します。 オフショア開発が気になる方 請負型について気になる方 社内のIT人材が不足している方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばオフショア開発の請負型について メリットデメリットがわかるだけでなく活用できるシーンまで丸わかりですよ。 (more…)

1 month ago