PHPの人気のフレームワークLaravelを利用してWebサイトの管理画面を開発することができます。
このシリーズではそんな管理画面の構築に関して、技術者向けにその手順を紹介していきます。
まず本記事ではNuxt.jsの連携方法まで。続きはこちらの記事を参考にして下さいね。
・Laravelを使って構築をしたい方
・Webサイト構築の具体的な手法が知りたい方
これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばLaravel(API)とNuxt.jsの連携方法が丸わかりですよ。
Laravel6ではVue.jsがデフォルトから削除され、JSの構成に関しては開発者に完全に委ねられている状態のため、
しっかり規約を設けて開発スピードの向上を図る必要があります。
そこで必要な機能が一通り揃っていて、 規約に沿った開発思想でスピードが出そうなNuxt.jsがおすすめです。
Next.jsはNuxtに比べると機能がミニマムですが、Reactの既存資産が多い場合はありだと思います。
そもそもフロントエンドにJSを使う理由は、 Laravelと疎結合にすることで人材の採用要件を下げたりそれぞれの開発に集中できるようにするためです。
同一リポジトリだと結局両方の知識が求められますし複雑になるので、リポジトリは別管理していきましょう。
いよいよLaravel(API)とNuxt.jsの具体的な連携方法を紹介していきます。
機能を詰め込みすぎても実装が終わりません。必要最低限の機能にとどめて構築することをおすすめします。
今回は、 管理画面に最低限必要な機能としてユーザー認証とCRUD機能を作ることにしました。
こちらの記事でLaravel6の環境構築は解説しているので、詳しくは割愛します。
以下のコマンドでLaravelのプロジェクトを作成します。
composer create-project --prefer-dist laravel/laravel admin_laravel_api "6.*"
次にフロントエンド側との通信を試すため、シンプルなAPIを用意します。
routes/api.php
に以下コードを追加します。
Route::get('/', function() {
return 'helloworld';
});
下記コマンドでサーバーを立ち上げておきます。
php artisan serve
これでhttp:localhost:8000/api
へアクセスしたらhelloworld
の文字列を返すAPIが出来ました。
次に下記コマンドでLaravelとは別にNuxt.jsのプロジェクトを作成します。
yarn create nuxt-app admin_next_app
yarn create nuxt-app
は下記コマンドと同義です。
yarn global add create-nuxt-app
create-nuxt-app my-app
create-nuxt-app
はNuxt.jsのセットアップをコマンド1つで行ってくれるツールです。
必要なものは後から入れたいので、
すぐに利用するaxios以外はデフォルトのままにしました。
pages/index.vue
の<script>
の中身を以下に書き換えます。
<script>
import Logo from '~/components/Logo.vue'
export default {
components: {
Logo
},
async asyncData(app) {
const data = await app.$axios.$get('http://localhost:8000/api')
return {
data
}
}
}
</script>
asyncData
は非同期なデータが用意できてから画面描写してくれるメソッドです。
returnで返したオブジェクトを<template>
内で参照できます。
先ほど受け取ったデータを{{data}}
で画面に表示します。
<template>
<div class="container">
<div>
<logo />
<h1 class="title">
{{data}}
</h1>
<h2 class="subtitle">
My superb Nuxt.js project
</h2>
<div class="links">
<a
href="https://nuxtjs.org/"
target="_blank"
class="button--green"
>
Documentation
</a>
<a
href="https://github.com/nuxt/nuxt.js"
target="_blank"
class="button--grey"
>
GitHub
</a>
</div>
</div>
</div>
</template>
下記のコマンドでサーバーを立ち上げ、
yarn run dev
http://localhost:3000にアクセスしたら以下の画面が表示されればOKです。
今のままだとAPIアクセスする時にホスト名を毎回指定する必要があります。
それを解決するためのモジュールがNuxt.jsには用意されているので、
下記コマンドでインストールします。
yarn add @nuxtjs/proxy
次にnuxt.config.js
を下記のように変更します。
const environment = process.env.NODE_ENV || 'development';
export default {
mode: 'universal',
/*
** Headers of the page
*/ head: {
title: process.env.npm_package_name || '',
meta: [
{ charset: 'utf-8' },
{ name: 'viewport', content: 'width=device-width, initial-scale=1' },
{ hid: 'description', name: 'description', content: process.env.npm_package_description || '' }
],
link: [
{ rel: 'icon', type: 'image/x-icon', href: '/favicon.ico' }
]
},
/*
** Customize the progress-bar color
*/ loading: { color: '#fff' },
/*
** Global CSS
*/ css: [
],
/*
** Plugins to load before mounting the App
*/ plugins: [
],
/*
** Nuxt.js dev-modules
*/ buildModules: [
],
/*
** Nuxt.js modules
*/ modules: [
// Doc: https://axios.nuxtjs.org/usage
'@nuxtjs/axios',
'@nuxtjs/proxy',
],
proxy: {
'/api': (environment === 'development') ? 'http://localhost:8000' : 'https://api.example.com'
},
/*
** Axios module configuration
** See https://axios.nuxtjs.org/options
*/ axios: {
},
/*
** Build configuration
*/ build: {
/*
** You can extend webpack config here
*/ extend (config, ctx) {
}
}
}
開発環境: /api
→ http://localhost:8000/api
開発環境以外: /api
→ https//api.example.com/api
にそれぞれアクセスを変更する設定です。
これで以下のようにホスト名を省略した記述が可能になります。
<script>
import Logo from '~/components/Logo.vue'
export default {
components: {
Logo
},
async asyncData(app) {
const data = await app.$axios.$get('/api')
return {
data
}
}
}
</script>
この記事では Nuxt.jsからLaravelのAPIをAjaxで通信できるようにする手順まで紹介していきました。
管理画面に最低限必要なユーザー認証やCRUD機能の実装方法などに関しては、こちらの記事で紹介しています。
このようにPHPを利用すればWeb開発が行えます。今回紹介した内容の他にも様々な構築が可能。
DEHAソリューションズではPHPに強いエンジニアが多数在籍しています。エンジニアを1から採用するよりも、効率的で低コストで、エンジニアのスポット派遣や開発サポートもおこなっています。
Laravelの環境構築を行いたい方や、PHPエンジニアの採用をしたい方はぜひお問い合わせください。
「2025年の崖」とは、2018年に経済産業省が発表した「DXレポート」において示された概念です。 2025年には企業の基幹系システムの約6割が導入から21年以上経過し、適切な対策を講じなければ年間最大12兆円の経済損失が発生する可能性があると指摘されました。 この警鐘を受け、多くの企業がレガシーシステムの刷新やERP(Enterprise Resource Planning)の導入を進めました。 しかし、2025年を迎えた現在、単なるシステムの更改では企業の競争力向上には不十分であることが明らかになっています。 この記事では、「2025年の崖」を乗り越えた企業が直面する新たな課題と、それに対する具体的な対策について詳しく考察します。 2025年の崖に対する具体的な課題や解決策を知りたい方 社内のIT人材が不足している方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めば2025年の崖が現状どのような状況なのかやその対策などが丸わかりですよ。 (more…)
製造業において、生産管理の効率化は競争力を維持するために欠かせません。 その中でも、MES(Manufacturing Execution System)とERF(Enterprise Resource Planning for Factories)は重要な役割を果たします。 この記事では、そんなMESとERFについて、それぞれのシステムの概要、特徴、利点、そして違いについて詳しく解説します。 MESとERFについて気になる方 製造業の方 社内のIT人材が不足している方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばMESとERFについてそれぞれの特徴がわかるのはもちろん、も分かりますよ。 (more…)
MESシステムは製造業において、生産現場の管理などを行うシステムです。MESシステムを導入することで、生産効率や品質の向上が期待されます。 本日はそんなMESシステムについて、どのような特徴があるのかやその役割やメリットなど徹底解説していきます。 MESシステムが気になっている方 製造業の方 社内のIT人材が不足している方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばMESシステムについて詳しくなるのはもちろん、導入の際に気をつけるべきことまで丸わかりですよ。 (more…)
オフショア開発は安価で高品質の開発ができる開発手法ですが、コミュニケーションの問題が発生しがちです。 そんなコミュニケーションロスの問題を解決するツールとして、今回紹介したいのがプロトタイプツールです。 プロトタイプツールを利用することで、会話型のコミュニケーションから視覚的なコミュニケーションに移行することができ、よりわかりやすく情報を共有することができるのです。 この記事ではそんなプロトタイプツールのおすすめ7つを紹介していきます。 オフショア開発に興味がある方 プロトタイプツールを詳しく知りたい方 オフショア開発のコミュニケーションの問題に悩まれている方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めば、オフショア開発のコミュニケーション問題を解決する方法がわかりますよ。 (more…)
スマートフォン市場がますます進化する中で、モバイルアプリの開発技術も飛躍的に向上しています。 特に、クロスプラットフォーム開発の重要性が増し、開発スピードやコスト削減を実現するフレームワークが次々と登場しています。 この記事では、2025年に注目されるモバイルアプリ開発フレームワークを5つ紹介し、それぞれの特徴やメリットを詳しく解説します。 モバイルアプリ開発を行いたい方 モバイルアプリ開発フレームワークについて最新情報を知りたい方 社内のIT人材が不足している方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばモバイルアプリ開発のフレームワークについて注目のものが何なのか丸わかりですよ。 (more…)
近年、クラウドインフラの導入が進む中で、オフショア開発においても効率的なクラウド基盤の構築が求められています。 しかし、クラウドインフラ基盤の構築に際しては、日本とベトナムの技術レベルや環境の違いによって課題が生じることが少なくありません。 そこでこの記事では、ベトナムオフショア開発でもスムーズにクラウドインフラを構築するためのコツについて詳しく解説し、成功のためのポイントを紹介します。 オフショア開発に興味がある方 クラウドインフラを導入しようとお考えの方 社内のIT人材が不足している方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めば、オフショア開発を活用する企業がクラウド環境を安定的に運用できる方法が分かりますよ。 (more…)