Webシステム開発

Ruby on Railsで作れることの6選|できないことも解説

Ruby on Railsは、プログラミング言語Rubyのフレームワークであり、Web開発に非常に強いです。

今回はRuby on Railsを作って作れるものと、逆にRuby on Railsでは難しいことについてまとめます。

Ruby on Railsで出来ること

Ruby on Railsは、Web開発に非常に強く、短い記述で多くの機能をかんたんに実装できるのが特徴です。

Gemと呼ばれるライブラリを使って拡張することで更に短い時間で、様々なWebアプリを実装できます。

以下に、Ruby on Railsで開発できる代表的なシステムをまとめます。

ブログシステム(CMS)

WordPressのようなブログシステムのことをCMS(コンテンツ管理システム)と言いますが、Ruby on Railsを使えばオリジナルのCMSを作成することができます。

PHPで作られているCMSであるWordPressは有名ですが、内部のソースが複雑だったり、速度が遅かったりなどの問題も抱えています。

企業のオウンドメディア開発など、独自の機能を柔軟に追加したい場合や大規模サイトを作成したい場合、Ruby on RailsでオリジナルのCMSを用意したほうが良いこともあります。

ECサイト

ECサイトやネットショップも、Ruby on Railsで開発できます。

ECサイト作成で大変なのは決済部分の処理ですが、Ruby on RailsでできているSolidusというシステムや、pay.jpのAPIを活用することで比較的かんたんに導入することが可能です。

SNS

Ruby on Railsには、ログイン機能など、SNSに必須の機能を実装するためのGem(ライブラリ、拡張機能のようなもの)が多数あります。

TwitterのようなSNSも、Ruby on Railsで開発できます。実際、初期のTwitterはRuby on Railsで作られていました。

スクレイピング

ウェブサイトから表示されている情報を抜き出す技術をウェブスクレイピングと言います。

Gemの一つであるNokogiriを使えば、かんたんにスクレイピングすることができます。

業務システム

業務システムと言っても様々なものがありますが、基本的にはログイン機能や特定のデータの管理が必要になってくるかと思います。

そういった機能は、Ruby on Railsで比較的かんたんに実装できるでしょう。

組み込み開発

Ruby on Railsというフレームワークからは外れますが、実はRubyは組み込み開発でも使うことができます。

ロボットの動作などをプログラミングすることを組み込み開発と言います。組み込み開発では、プログラミングの実行環境のリソースが限られているので、C言語などのより機械語に近い言語を用いることが多いです。

mruby VMとよばれるシステムを使うことで、少ないリソースでもRubyを実行できる環境を用意できます。

mrubyではRubyとC言語を一緒に使えたり、一つのソースで複数のデバイスに対応できたりというメリットもあります。

Ruby on Railsでできないこと(向いていないこと)

一方で、Ruby on Railsを使って作るのには向いていないものもあります。

スマホアプリ開発

一つはスマホアプリです。スマホアプリは、iTunesストアやGoogle Playストアなどからアプリをインストールすることで使えますが、Ruby on Railsではこのアプリを作ることが難しいです。

一応、RUBYMOTIONというソフトを使えば、iOSアプリやAndroidアプリを作ることができます。

ですが、iOSアプリの開発はSwift、Androidアプリの開発はJavaやKotlinを使うのが一般的です。

特別な理由がない限り、Ruby on Railsで作る意味はありません。

機械学習

機械学習も、Ruby on Railsには向いていないです。やろうと思えばRubyを使って機械学習を行うことも不可能ではありませんが、Rubyの機械学習のライブラリはそれほど充実していません。

Pythonは機械学習関連のライブラリが充実しているため、機械学習メインであればPythonを使うほうが良いでしょう。わざわざRubyを使って開発するのは非常に効率が悪いです。

ウェブアプリ開発ならdehaにご相談ください

まとめるとRuby on Railsは、Web開発にはとても強いですが、スマホアプリ開発や機械学習には向いていません。一応、スマホアプリも機械学習もできますが、わざわざRuby on Railsを使う必要はないでしょう。

dehaは、過去5年間に渡ってベトナムオフショア開発を行ってきました。ウェブアプリ開発の実績も多数あります。

ウェブアプリ開発を考えられている企業様、ウェブアプリ開発案件を受注したものの開発リソースが足りないITベンダー様は、ぜひ一度dehaにご相談くださいませ。

kataokayusuke

Recent Posts

アジャイル開発におけるシステム開発マネジメント|手法・役割・成功のポイントを解説

近年、システム開発の現場では「アジャイル開発」が主流の手法として定着してきています。 従来のウォーターフォールモデルでは、要件定義から設計、実装、テスト、運用までが一方向に進むため、途中での変更に柔軟に対応しにくいという課題がありました。 一方で、アジャイル開発は短いサイクルで機能をリリースしながら、顧客や利用者のフィードバックを反映して改善を続ける手法です。 しかし、アジャイル開発は単なる開発手法の変更に留まらず、マネジメントの考え方やチーム運営のあり方にも大きな影響を及ぼします。 この記事では、アジャイル開発におけるシステム開発マネジメントの基本概念、手法、主要な役割、そして成功のためのポイントを体系的に解説します。 アジャイル開発を検討している方 アジャイル開発のシステム開発マネジメント方法を模索している方 社内のIT人材が不足している方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばアジャイル開発におけるシステム開発のマネジメントについて、成功のためのポイントが丸わかりですよ。 アジャイル開発とは アジャイル開発は、ソフトウェア開発における「変化への対応」と「顧客価値の最大化」を重視した開発手法です。 その根本思想は、2001年に発表された「アジャイルソフトウェア開発宣言(Agile Manifesto)」に集約されています。主な特徴は以下の通りです。 反復的・漸進的開発:小規模な単位で機能を開発し、短期間でリリースして改善。 顧客との継続的な協調:要求仕様の変化を受け入れ、フィードバックを重視。…

2 days ago

システム開発におけるテスト種類|役割と特徴を徹底に解説

システム開発においてテストは、品質保証の要であり、欠かすことのできない工程です。 テストの目的は、開発したシステムが要件どおりに動作するかを確認し、リリース後に重大な不具合が発生することを防ぐことにあります。 しかし一口に「テスト」といっても、その種類は多岐にわたり、役割や実施方法、利用するテストデータにも注意が必要です。 この記事では、システム開発における代表的なテストの種類とその特徴を解説するとともに、テストデータやテスト環境を整備する際のポイントを詳しく紹介します。 システム開発を行いたい方 システム開発のテストの種類を知りたい方 社内のIT人材が不足している方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばシステム開発のテストについてそれぞれの役割を明確にすることができます。 テストの重要性と基本的な考え方 システム開発において「テスト」は単なるバグ探しの作業ではなく、システム全体の品質を保証するための確認プロセスです。 開発の各段階で定義された要件や設計が正しく実装されているかを確かめると同時に、利用者が想定通りに操作できるか、さらにセキュリティやパフォーマンスに問題がないかを多面的に検証することが求められます。 テストの重要性は近年ますます高まっており、その背景には以下の観点があります。 品質保証:不具合を早期に発見・修正することで開発全体のコストを抑制し、システムの信頼性を向上させることができます。 セキュリティ確保:実データや顧客情報の漏洩を防ぐための堅牢性確認が不可欠です。 ユーザー体験の向上:快適で直感的に利用できるシステムを提供することが利用者満足度やサービス継続性につながります。…

5 days ago

システム開発のライフサイクルとは?主要な開発フェーズと代表なモデルを解説

ビジネスや社会のあらゆる場面でシステムが欠かせない現代において、システム開発を効率的かつ確実に進めるための枠組みとして「システム開発ライフサイクル(SDLC:System Development Life Cycle)」が存在します。 SDLCは、システムを企画・開発・運用・保守するまでの一連の流れを定義したもので、開発プロジェクトを成功させるための道しるべといえます。 この記事では、システム開発ライフサイクルの基本的な考え方と、主要な開発フェーズ、さらに代表的な開発モデルについて解説します。 システム開発を発注・管理する立場の方 IT人材が不足している方 システム開発ライフサイクルの具体的内容が知りたい方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばシステム開発を効率的に進める方法が丸わかりですよ。 (more…)

2 weeks ago

システム保守の費用相場は?費用を抑えるポイントも徹底解説

システム開発が完了した後、安定して稼働させるためには「システム保守」が欠かせません。 しかし実際に見積もりを取ると、費用が高いと感じる企業も多いのではないでしょうか。 この記事では、システム保守の費用相場を解説するとともに、コストを抑えるための具体的な方法を徹底的に紹介します。 これから保守契約を検討する方 すでに保守契約しているが見直したい方 システム保守の費用について知りたい方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばシステム保守にいくらかかるのかや、費用を抑えるためのポイントも丸わかりですよ。 (more…)

3 weeks ago

AI総合ソリューションで業務を革新。DEHAが届ける確かな信頼と価値

2017年の起業から今まで、DEHA SOLUTIONSが歩んできた9年間は、お客様と社員の皆様からのご支援とご協力なくしては語ることができません。心より感謝申し上げます。  私たちはこの間、ベトナムを開発拠点とするシステム開発企業として、日本国内のIT市場向け様々な課題に真摯に向き合ってまいりました。2019年に発表された経済産業省によるIT人材需給に関する調査によると、2030年の日本国内におけるIT人材は最大で約79万人が不足すると予測されています。この深刻な状況の中、多くのSIer企業様や中小・大企業様の開発パートナーとしては、高品質で開発及びソリューションを安定的に提供することで、日本のIT業界の成長を支える一翼を担っています。  >>関連記事:日本経済産業省によると2030年には最大で約79万人のIT人材が不足  近年、ビジネス環境は急速に変化し、DXの波が隅々にまで浸透することに加え、AI技術も全産業を席巻しています。DEHAマガジンでも度々記事を取り上げてきたように、現在AIは単なるトレンドではなく、未来の社会を形作る基盤となりつつあります。  そんな大きな時代の変化を捉え、私たちDEHA SOLUTIONSはこれまでの9年間で培ってきた豊富なナウハウで、AI分野に注力を決意しました。単なる技術ベンダに留まらずに、お客様にとって最も信頼性があるAI総合ソリューション開発パートナーとしては、共に課題解決及びビジネス発展にしていくことを目指してまいります。  (more…)

3 weeks ago

開発リソース不足を解決する5つ方法を徹底比較

開発の現場では「人が足りない」「スキルが合わない」「今すぐ増強したい」が日常茶飯事です。 そこでこの記事では、①オフショア開発 ②ニアショア開発 ③フリーランス・業務委託 ④SES ⑤社内のリソース強化(社員育成・ノーコード/ローコード・AI活用)の5つ手段を、スピード/コスト/品質確保/管理負荷/機密性/拡張性で徹底比較し、選び方の指針まで一気通貫で整理します。 開発を効率化させたい方 社内のIT人材が不足している方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めば開発リソースを確保するためのそれぞれの手段について、特徴がわかりますよ。 (more…)

3 weeks ago