オフショア開発

2021年最新のオフショア開発の現状・動向は?

2021年も​​オフショア開発はますます盛り上がりを見せています。

特にベトナムに委託する日本企業が増えています。なぜそのようなことが起きているのでしょうか。

この記事ではそんな2021年のオフショア開発の現状や動向を解説していきます。

  • オフショア開発が気になる方
  • 社内のIT人材が不足している方
  • コストを抑えて開発を行いたい方

これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めば、オフショア全体の2021年の傾向はもちろん、オフショア各国の特徴を知ることもできますよ。

オフショア開発とは

オフショア開発とは 「オフショア」(”Off Shore”=「岸:Shoreから、Off:離れた」を語源とし、「海外」という意味に使われます)で、安価な海外で開発を委託することを指します。

コスト面を抑えることができる分、その他の開発や業務にコストをかけることができる他、優秀な人材を集められると言ったメリットも注目を浴びています。

合わせて読みたい>>オフショア開発とは!?ベトナムに発注するメリット・各国の相場比較

2021年最新のオフショア開発の現状・動向は?

新しくオフショア開発を導入する企業は、オフショアの委託先としてベトナムを選択する人が増えています。

こちらはあるオフショア開発企業で2020年に依頼があった委託先のグラフです。国の指定なしの割合が65%と最も高いのですが、それを覗くとベトナム52%、フィリピン12%、インド10%(以下グラフ参考)となっています。

引用:「オフショア開発. com」2020年1月〜12月の開発相談の希望委託先国別ランキング

なぜオフショア開発先としてベトナムが人気になっているのでしょうか。

ベトナムオフショアの人気の秘密

先ほども紹介したようにベトナムがオフショア委託先で最も人気となっています。

その人気の秘密を解説していきます。

最先端の技術を持つエンジニアが多い

ベトナムはエンジニアの人数も多く、2020年時点で約40万人といわれています。

20歳〜34歳のミレニアル世代が多く、新しい技術やプログラミング言語に対して非常に敏感な人材が多いです。常に自身の技術を磨いているため、最先端技術に強かったりします。

この背景には、ベトナムのICT産業の急成長があります。ベトナムではIT関連の教育を展開している大学が30校近くあり、毎年約5万人の新人エンジニアを輩出しています。

国民性

ベトナムは親日国と言われています。日本の文化や様々な日本製品、そして日本が世界に誇る漫画や、日本の食文化などは、多くのベトナム人に人気であり、とても高く評価されています。

合わせて読みたい>>ベトナムと日本の関係

また、ベトナムの首都ハノイがある北部の人は特に真面目で向上心が高く勤勉な性格として知られています。他のアジア諸国とは異なり、労働に対する考え方は日本に似ているのです。

物理的な近さ

ベトナムと日本は物理的な距離が近いのも魅力で、時差は2時間しかありません。

オフショア開発では綿密なミーティングが重要ですが、時差があるとミーティングの設定も大変ですよね。業務時間外に設定せざるおえないなんてことも。

しかし、ベトナムなら業務時間内にミーティングをしっかり設定することが可能です。

コストの安さ

ベトナムは中国のようなオフショア開発国と比べコストが安い傾向があります。

日本国内での開発に比べると、半額〜7割程度の費用で、開発することが可能です

ただし、近年需要が拡大していることからコストは上昇傾向です。特にハノイやホーチミンと言った二大都市ではそれが顕著となっています。

一方、ダナンやフエと言った地方都市はそれらの都市に比べるとコストを抑えられる可能性もあるので、それらの都市と比較検討することをおすすめします。

また、何を開発したいのかやどう言った人材に委託したいのかなどによってもコストは変わっていきます。

こちらは、オフショア開発国と日本の人月単価相場です。 

プログラマー(万円)シニアエンジニア(万円)ブリッジSE(万円)PM(万円)
ベトナム36.5842.93 48.6862.61
中国41.60 51.5473.52 90.42
フィリピン33.9347.8666.6873.96
インド33.3647.8654.92 77.7
ミャンマー27.27 37.3141.1564.15
バングラデシュ23.6928.31 58.9464.56
日本最低単価43
最高単価65
6684
参考
「ベトナム」の人【2021年最新版】ベトナムオフショア開発の人月単価相場)
ブリッジSE(ブリッジエンジニア)の仕事内容
PM案件の単価は?プロジェクトマネージャーがフリーランスで独立する前に

表によると中国はIT市場が成熟していることもあり、全体的に単価が高くなっています。

日本は言うまでもないですね。

ベトナムオフショアでは、ブリッジSEやプロジェクトマネジャーなどで、他国よりもコストを抑えることができることがわかります。

合わせて読みたい>>【最新動向】ベトナムオフショア開発の人月単価相場【結論:コストもレベルも高まっている】

ポストベトナム国

フィリピン 、バングラデシュ 、ミャンマーなどはポストベトナム国と呼ばれています。

特にフィリピンは日本企業が進出していたり、グローバル化が進んでいるのが大きな背景となっています。

ベトナムでは日本語力は長けていますが、英語力ではフィリピンの方が優っているので、そういったことも近年の人気に繋がっています。

バングラデシュも同じように英語が得意な国です。IT立国を国策として目指している点も注目です。

ミャンマーはバングラデシュと同様に安価なリソースが強みです。それに加え日本語人材も多いです。

ただし政情が不安定な国でもあるので、その点を気をつけて動向をみていく必要がありそうです。

中国やインドの傾向

中国やインドは日本でかつて人気のオフショア委託先でした。しかし中国はそのシェアが減少傾向にあります。市場が成熟していることが影響していて、今後もシェアは縮小していくでしょう。

インドに関しては、基幹系システムといった高度な案件でのニーズが高まっています。

まとめ

いかがでしたか。本日はオフショア開発の2021年の傾向や動向を解説していきました。

2021年のオフショア開発はベトナムが主要な委託先となっていました。

ベトナムオフショアは、高い技術を持つエンジニアが多く、国民性も日本と似ていることから依頼のしやすさも魅力でした。

コストはポストオフショア国に比べると上昇はしているものの、ブリッジSEやプロジェクトマネジャーなどで、他国よりもコストを抑えることができます。

そんなベトナムオフショア、気になった方はぜひDEHAで見積もりや相談をしてみませんか?

dehaでは、5年ほど前から、ベトナムオフショア開発を行っています。

具体的な費用や、エンジニアの質など何でもお答えしますので、お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせはこちらから

makka

Recent Posts

【2025年】円安がいつまで続く?オフショア開発に与える影響

2025年8月時点におけるドル/円(USD/JPY)の為替レートは、およそ ¥146.9です。 円安傾向は続いており、過去数十年のトレンドとも重なりつつ、依然として投資・政策動向から注目を浴びています。 この記事ではそんな円安に着目してオフショア開発に与える影響を見ていこうと思います。 オフショア開発を始めたい方 社内のIT人材が不足している方 開発効率を上げたい方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばオフショア開発に円安がどう影響するのかがわかるのはもちろん、いつ始めるべきかまで丸わかりですよ。 (more…)

9 hours ago

エンタープライズ向け生成AI導入の活用事例、今後の展望

近年、生成AI(Generative AI)はビジネスの在り方を大きく変革する技術として急速に普及しています。 文章、画像、音声、コードなど、多様なコンテンツを自動生成できるこの技術は、従来の業務効率化だけでなく、新たな価値創出や顧客体験の革新にも直結します。 特にエンタープライズ(大企業)においては、膨大なデータ資産や高度なセキュリティ要件、複雑な業務プロセスを背景に、生成AIの導入が戦略的な投資対象として注目されています。 この記事ではそんなエンタープライズ向け生成AIについて具体的な活用事例や導入ステップなど徹底解説していきます。 (more…)

1 week ago

生成AIサービスの導入形態:3つのタイプと最適な選び方

近年、生成AI(Generative AI)は文章生成、画像生成、音声合成、プログラムコードの自動生成など、幅広い分野で実用化が進んでいます。 業務効率化や新しい価値創造の手段として注目され、さまざまな業種で導入が加速しています。 しかし、生成AIサービスを導入するにあたり、どのような形態で利用するかは企業の戦略や要件によって異なります。 この記事では、主な導入形態としてSaaS型の生成AIサービス、オンプレミス型生成AIサービス、API/PaaS活用型生成AIサービスに着目し、それぞれの特徴・メリット・デメリット・選び方のポイントを整理します。 生成AIサービスを導入したい方 生成AIサービスのタイプを知りたい方 社内のIT人材が不足している方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めば生成AIサービスについてどんな特徴があるのかがわかるのはもちろん、適切な選び方まで丸わかりですよ。 (more…)

1 week ago

【2025年予測】生成AI市場展望と業務への活用動向

2025年、生成AIはビジネスと社会の在り方を大きく変えつつあります。 大規模言語モデル(LLM)、マルチモーダルAI、RAG、AIエージェントといった技術革新が進み、企業の業務効率化から新しい価値創造まで、その活用範囲は急速に広がっています。 この記事ではそんな生成AI市場について、今後の展望や業務への活用について動向などを見ていきます。 生成AIを活用したい企業の方 業務を効率化したい方 社内のIT人材が不足している方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めば生成AI市場について現状と今後の展望が丸わかりですよ。 (more…)

2 weeks ago

AIエージェントの活用による弊社の成功事例をご紹介

近年、AI技術の進化とともに、業務効率化やサービス向上を目的とした「AIエージェント」の導入が急速に進んでいます。 弊社でも、この流れを受けてAIエージェントの導入を進め、多くの現場で業務の質とスピードの両立を実現することができました。 この記事では、実際に弊社が取り組んだAIエージェントの活用事例を紹介しながら、AI導入によるメリットとその可能性についてご紹介いたします。 AIエージェントが気になる方 AIエージェントの事例が知りたい方 社内の人材不足にお悩みの方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばAIエージェントの成功事例が丸わかりですよ。 (more…)

4 weeks ago

AIエージェント導入によくある課題と解決方法

近年、業務効率化や顧客対応の高度化を目的として、企業や自治体、教育機関など多くの組織で「AIエージェント」の導入が進んでいます。 AIエージェントとは、人工知能を活用して自動的に応答や処理を行うシステムの総称で、チャットボットやバーチャルアシスタント、RPA(Robotic Process Automation)などが含まれます。 しかしながら、AIエージェントの導入には多くの期待が寄せられる一方で、現場ではさまざまな課題に直面するケースも少なくありません。 この記事では、AIエージェント導入によくある課題とその解決方法について、具体的に解説していきます。 AIエージェントに興味がある方 AIエージェントの導入に不安がある方 社内の人材不足にお悩みの方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばAIエージェントの特徴がわかるのはもちろん、うまく活用するための方法もわかりますよ。 (more…)

4 weeks ago