システム開発

Performance Optimization_WEBのページ表示速度改善方法

WEBページにおいてパフォーマンスの表示速度を上げることはとても重要です。

Googleの調査したデータによると、ページの表示が3秒以上掛かったサイトに対して待たずに離脱してしまうユーザーの割合は53%以上とのこと。

この記事ではそんな重要な要素であるページ表示速度について、改善するためのいくつかの方法ををご紹介したいと思います。

  • WEBページをお持ちの方
  • パフォーマンスを向上させる方法を知りたい方

これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばあなたのサイトの離脱率を下げる方法が分かりますよ。

改善方法①DBの抽出を最適化

パフォーマンスを最適化する時、クエリの最適化が頭に浮かぶものです。

なぜかというと、本当に動いているウェブには、データベース量がかなり大きくて、数百MBからGBまでにかかっているからです。

つまり、クエリ文は数十万のレコードがあるテーブルで抽出を実施しています。DBの抽出を実現する時、以下の方法がいくつか適用しています。

①Database index (indexing)

まず、「Indexとは?」を説明したいと思います。 Indexとはデーター型の1つ種類であり、データ表にある一定のフィールドの値を含め、該当する行目(ロー)を指します。

では、Indexを貼ってからページ表示速度がどのように改善されるのでしょうか?

例:SELECT * FROM users where name = ‘Lempi Veum’;

56.000レコードがある「users」テーブルで「name」にIndexを貼らない場合とIndexを貼っている場合で抽出して、比較しましょう。

Indexを貼っている場合の速度はあきらかに早いですね。

そしてページ表示の速度を考慮する時、DB内のフィールドでIndexを貼るべきです(できれば、DBを構築する段階から)。またIndexを貼る時は、以下の段階に優先順位をつけて対応してください。

  1. Pキー(PHP言語でLaravelは$table->increments()を使かたらPキーは自動的にIndexが貼られます。)
  2. 各テーブルの外キー
  3. 「where」文でよく使う (上述した例の通りです)

② Query cache(クエリキャッシュ)

「The query cache stores the text of a SELECT statement together with the corresponding result that was sent to the client. If an identical statement is received later, the server retrieves the results from the query cache rather than parsing and executing the statement again. The query cache is shared among sessions, so a result set generated by one client can be sent in response to the same query issued by another client.」

上記の文章がMySqlのホームページで「query cache」を定義しているものです。

複数のユーザーが同じいページにアクセスする時、抽出結果が既にcacheに保持されておきました。

そのため、他のユーザーはそのページにアクセスすると、cacheからクエリした結果を出してページの表示速度が速くなっていきます。

詳細な方法はこちらでご参考ください。

しかし MySql 5.7.20バージョンからは、query cacheが使えなくなります。 MySql 8.0バージョンから完全に除外されることになります。

その他の方法はLaravel等のフレームワークを使ってください。 cache queryを保存する為に、既にサポートしているので、とても便利です。

123$posts = Cache::remember(‘index.posts’, 30, function() {return Post::with(‘comments’, ‘tags’, ‘author’, ‘seo’)->whereHidden(0)->get();});

改善方法②課題の処理ロジックを変更する

DB内の抽出を最適化にしても、ページ表示速度があまり改善されない場合、どうすれば良いでしょうか。

今の課題で対応した方法(ロジック)を変更する方向で検討してみてください。

例えば、あるシステムの集計機能を実装しています。日間や年間をかけて膨大なデーター量で抽出しないといけません。

その時、リアルタイムにてデーター集計は大変ですよね。

一方、Cronjなら毎日・毎年等の集計が何かの作業で定期に実行され、結果を保存することができるのです。

これで、実行に時間がかかる作業は裏で実施されると思います。つまり、ユーザーが短時間で集計の結果を見ることができるということです。

このように、時間がかかるのにリアルタイムで不要になる作業は裏(underground)で実施した方が良いと思います。

cronjobを導入する前にDBのCPUの消耗


cronjobを導入した後DBのCPUの消耗

改善方法③フレームワークのサポートを活用

現在、ウェブサイトのほとんどがフレームワーク(Laravel, WordPress, CakePhp, …)で開発されています。

フレームワークなら既に最適化されているので、このメリットを活躍すれば工数が非常に削減できると思います。

Laravelで利用する場合、以下のいくつかポイントをオススメします。

Config cacheを使う

Laravel の既存コマンドを使ってキャッシュをコンフィグする:

php artisan config:cache

php artisan route:cache

php artisan view:cache


lazy loadingと eager loadingを利用する

LaravelはDBを対応する時、素晴らしいORMを提供しています。

EloquentのようにDBの各テーブルからabstracts modelを作られます。

Eloquentはeager loadingを利用する時、連携されているobject modelを全て抽出し、最初のクエリにレスポンスする為です。これはアプリケーションのレスポンスを追加されます。 

Lazy loadingは次のようにクエリします。

1234$books = App\Book::all();foreach ($books as $book) {echo $book->author->name;}

同様に、 eager loadingは次のようにクエリします。

1234$books = App\Book::with(‘author’)->get();foreach ($books as $book) {echo $book->author->name;}

適切なCacheと Sessionを利用する

Laravelではパフォマンスを最適化する時、RAMの中にCacheとsessionを保存するのが一番良い方法です。

その他に、「Redis」 や「MemcachedCache」を利用すると、sessionの抽出する速度も改善できます。

Asset bundlingを使う

Laravelでは、Laravel Mixを提供して、複数のcss/jsを同一のcss/jsにコンパイルするツールです。

そして、css/jsファイルを読み込む時、時間を短縮することができます。

まとめ

いかがでしょうか。WEBのページ表示速度を改善する方法について紹介していきました。

勿論、本日紹介紹介した方法以外にもパフォーマンスを最適化する方法が様々あります。

実用に応じて、相応しい方法を簡単に探して利用していくようにしましょう。

パフォーマンスの最適化は大切な作業でウェブサイト開発から稼働にかけてずっと対応し続ける必要があります。今回紹介した方法を参考にぜひWEBのページ表示速度を改善してみてはいかがでしょうか。

dehaでは、5年ほど前から、ベトナムオフショア開発を行っています。

ベトナムでオフショア開発を行う際の費用や、エンジニアの質を知りたい方は、無料で見積もりいたしますので、お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせはこちらから

参考サイト

  1. 12 Tips for Laravel Performance Optimization in 2020
  2. 8.10.3.3 Query Cache Configuration

Mai Tran

Recent Posts

システム開発のQCDは?プロジェクト管理を最適化

システム開発の現場では、「納期が守れない」「コストが膨らむ」「品質にばらつきがある」といった課題が常に発生します。 こうした問題の根底にあるのが、QCD(Quality・Cost・Delivery)のバランスです。 QCDは製造業を中心に使われてきた概念ですが、現在ではシステム開発やITプロジェクトの世界でも不可欠な管理指標として定着しています。 この記事では、QCDの意味とそれぞれの要素がプロジェクトに与える影響、さらに現代的な最適化の方法までを詳しく解説します。 システム開発を行いたい方 QCDについて知りたい方 社内のIT人材が不足している方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばシステム開発のQCDについて丸わかりですよ。 QCDとは?システム開発における基本指標 QCDとは、Quality(品質)・Cost(コスト)・Delivery(納期)の頭文字を取ったもので、プロジェクトを成功に導く三本柱です。 この3つは相互に影響し合う関係にあり、どれか1つを優先すれば、他の要素にしわ寄せが生じることもあります。 Quality(品質) 品質とは、システムが「期待通りに動作し、ユーザーのニーズを満たしているか」という指標です。 機能面の正確さだけでなく、UIの使いやすさ、パフォーマンス、セキュリティなども含まれます。 高品質なシステムを実現するには、明確な要件定義と、テスト・レビューの徹底が欠かせません。…

4 days ago

アジャイル開発とウォーターフォール開発でリスクとスピードを徹底比較

システム開発の現場では、プロジェクトの進め方として「ウォーターフォール開発」と「アジャイル開発」が広く知られています。 どちらも目的は同じ──高品質なシステムを納期内に完成させることですが、そのアプローチはまったく異なります。 この記事では、特に「リスク」と「スピード」という2つの視点から両者を徹底比較し、それぞれの長所・短所、そしてどんなプロジェクトに向いているかを解説します。 アジャイル開発やウォーターフォール開発の違いを知りたい方 社内のIT人材が不足している方 システム化開発を行いたい方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばアジャイル開発とウォーターフォール開発のそれぞれの特徴が丸わかりですよ。 ウォーターフォール開発とは ウォーターフォール開発(Waterfall Model)は、上流から下流へと「滝のように」工程が流れる開発手法です。 要件定義 → 設計 → 実装…

5 days ago

ウォーターフォール開発は?システム開発の進め方、特徴

システム開発の現場では、「ウォーターフォール開発」や「アジャイル開発」といった言葉をよく耳にします。 その中でもウォーターフォール開は、最も古くから使われている伝統的な開発手法の一つです。 この記事では、ウォーターフォール開発の流れ、特徴、メリット・デメリットをわかりやすく解説します。 システム開発を行いたい方 ウォーターフォール開発のメリットデメリット知りたい方 社内のIT人材が不足している方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばウォーターフォール開発の進め方や特徴が丸わかりですよ。 (more…)

7 days ago

【必見】AIを活用した高度なデモが製品改善と市場理解にもたらす効果解説

製品やシステムの開発においてデモは、単なる機能紹介ではなく、顧客との信頼構築・製品改善・市場理解のすべてを支える重要なプロセスです。 特にAI技術が進化した現在、従来型のデモ手法では捉えきれない顧客のニーズを可視化し、より精密に対応するための「次世代型デモ」が求められています。 この記事では、DEHAが提供するAI活用型デモソリューション「SmartDemo」を中心に、システムデモの意義とその効果を詳しく解説します。 AIのデモンストレーションが気になる方 デモンストレーションの活用方法が気になる方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばデモがもたらす効果が丸わかりですよ。 (more…)

2 weeks ago

リーンスタートアップ・フレームワークは?基礎知識と実践的な計画の書き方

「リーンスタートアップ」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。 従来のように「時間と資金をかけて完璧な製品を作る」方法では、変化の激しい現代の市場に対応しづらくなっています。 そんな中、少ないリソースで、素早く学び、改善しながら成功確率を高める方法論として注目を集めているのが、リーンスタートアップ・フレームワークです。 この記事では、リーンスタートアップの基本的な考え方から、実際に事業計画へ落とし込むための手順までをわかりやすく解説します。 リーンスタートアップ・フレームワークについて気になる方 事業計画の書き方についてお悩みの方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばリーンスタートアップ・フレームワークの概要がわかるだけでなく、実践方法も丸わかりですよ。 (more…)

2 weeks ago

プロジェクト管理におけるシステム開発ロードマップの必要性、作り方コツ

システム開発の現場では、「納期に間に合わない」「仕様変更が頻発して混乱する」「優先順位が曖昧でチームが迷走する」といった課題が少なくありません。 これらの多くは、プロジェクトの全体像の欠如に起因しています。 開発プロジェクトを成功に導くためには、関係者全員が同じゴールと進行方向を共有することが欠かせません。 そのための強力なツールが「システム開発ロードマップ(Development Roadmap)」です。 そこでこの記事では、ロードマップの必要性、作成の手順、そして実務で役立つコツを詳しく解説します。 システム開発をしたい方 社内のIT人材が不足している方 効率よくプロジェクト管理を行いたい方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばプロジェクト管理のコツがわかりますよ。 システム開発ロードマップとは システム開発ロードマップとは、開発プロジェクトの全体像を時系列で可視化した計画図のことです。単なるスケジュール表ではなく、以下のような情報を統合的にまとめた「戦略的な地図」です。 開発の目的・ゴール 主要なマイルストーン(例:要件定義完了、テスト開始、リリース予定日) フェーズごとの作業内容…

3 weeks ago