picture source datafloq.com
ロボットによって業務を自動化できるRPAは、業務効率を上げることができるとあって近年注目を浴びています。
とはいえRPA導入に不安を感じている人も多いのではないでしょうか。
「本当に活用できているの?」「コストと時間をかけて失敗してしまわないか不安だ」となかなか検討・導入に踏み込めない方も多いと思います。
そこで今回はRPA導入の成功事例、失敗事例をご紹介しながらRPA導入時の注意事項やポイントなどをご紹介します。
これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばRPAを導入する時の注意事項が分かりますよ。
RPAは提携の処理・作業を自動で実行することができる、パソコンの中で動くソフトウェアです。
単純で工程が多い作業を処理することが得意です。
時間がかかる手作業も、就業終了後の夜中にRPAに実行させれば人件費の削減にもつながります。
最終的な確認は人の目が必要になる場合もありますが、削減された時間は人間でなくてはできない業務にあてることで効率化にもなります。
RPAを導入し結果を出すために最も重要なことは、「目標を設定し、準備をすること」です。
導入するまでにはさまざまなタスク・決定事項があります。
一般的に最初の段階で多く実施されているのが、現状の業務やフローの問題点の洗い出しをするために業務マニュアルやフローを作ることです。
その中から自動化できる業務を選定し、RPAでシナリオ(作業手順のようなもの)にできるかを検討します。
ここで重要なのはすべての処理をRPAに任せようとするのではなく、イレギュラーな処理は除外することです。
時々発生するケースのために労力を費やし、シナリオが複雑化してしまうのは効率が悪いため、イレギュラーについては今まで通りにしたり、場合によってはRPA導入をきっかけにルールを変える・廃止にしたりする、などの選択をする事例もあります。
すべてをRPAで自動化を目指すのではなく、効率化したい業務、効率化しやすい業務を選定し、進めていくのがRPA導入の成功の第一歩です。
実際にRPA導入の成功事例をご紹介します。
A社ではRPAを経理部で導入しました。事前に時間と手間がかかっている業務を調査、洗い出し。マニュアルやフローにまとめて情報システム部門が複数のRPA製品から自社に合うと判断したRPAを選定・導入しました。
経理部では売上・売掛管理システムの売掛データを出力後、銀行の入金データをオンラインバンキングシステムから出力し、表計算ソフトでチェック・突き合わせしていました。
明細数が膨大になると時間がかかり、特に月末や決算期末には担当社員は残業が増え、その他の業務に手がつけられない状態でした。
そこでデータの出力から突き合わせまでの一連の流れをRPAに移管。
膨大で細かいチェック作業をRPAに移管することに成功。夜中に自動で処理を進めておき、翌朝出社後にエラーや未入金の確認をすれば業務完了という業務フローを確立できました。
その後は定期的なシナリオのメンテナンス、追加したい処理があった場合も情報システム部門とコミュニケーションをとりながら運用しています。
逆に失敗してしまった事例をご紹介します。
B社では売上管理システムから1日1回データを出力し、表計算ソフトで情報を付加して全社にメールで送信していました。
得意先カテゴリや商品カテゴリなどの情報付加の作業には経験による判断が必要で、特定の社員でないと作業できない状況を打破するためにRPAを導入し、属人化した業務の自動化を試みました。
売上データを出力するところまでは問題なく完成しましたが、「経験による判断」が複雑ですべてRPAで自動化することができず、結局手作業でやった方が早い、と判断され使わなくなってしまいました。
またC社ではRPAの導入・シナリオ作成は成功したものの、その後の社内・社外の変化に対するシナリオのメンテナンスや改良への対応ができず頓挫してしまいました。
複数の得意先の担当エリア変更や組織改編などによるシナリオ編集が頻繁に発生し、RPA担当者が対応に追われ、運用が困難になりました。
RPAを導入する際に考えること、決めることはたくさんあります。
その中でも重要なポイントは部署やプロジェクトで目的・目標を明確にし、現状の課題と現場の要望を洗い出すことです。
そして「理想」と「現実」のギャップを埋めていきます。
そして導入・運用スタートは成功の第一段階で、その後はシナリオの管理と改良、RPAで自動化する業務を増やしさらなる業務の効率化を継続できれば企業としての「成功」にもつながるのではないでしょうか。
今回は会社を例にしましたが、RPAの導入は企業以外にも役所や公益法人、官公庁などでも進んでいます。
RPAはパソコンを使った定型業務があれば必ず役立つ存在になります。
検討・導入を慎重に進め、運用できれば経営者にとってはコストダウンが実現します。
現場にとっても時間短縮や業務の効率化が実現できます。
RPA導入の成功には一部の関係部署や情報システム担当者・担当部署、経営者の判断だけではなく、全社で効率化できる業務を考え、一丸となって取り組むことが重要です。
さまざまな導入効果を得られるRPAを「パソコンの中の頼れる相棒」として迎え入れてみてはいかがでしょうか。
DEHA SOLUTIONSではAIソリューション事業を展開しており、特に画像処理とRPAを得意としております。
「自社の煩雑な業務を効率化したい!」とお考えの方、「RPAに関してもっと詳しく聞きたい」という方はぜひご気軽にお問い合わせくださいませ。
▶︎ Dehaソリューションへの無料の簡単見積り依頼はこちらから
システム開発の現場では、「納期が守れない」「コストが膨らむ」「品質にばらつきがある」といった課題が常に発生します。 こうした問題の根底にあるのが、QCD(Quality・Cost・Delivery)のバランスです。 QCDは製造業を中心に使われてきた概念ですが、現在ではシステム開発やITプロジェクトの世界でも不可欠な管理指標として定着しています。 この記事では、QCDの意味とそれぞれの要素がプロジェクトに与える影響、さらに現代的な最適化の方法までを詳しく解説します。 システム開発を行いたい方 QCDについて知りたい方 社内のIT人材が不足している方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばシステム開発のQCDについて丸わかりですよ。 QCDとは?システム開発における基本指標 QCDとは、Quality(品質)・Cost(コスト)・Delivery(納期)の頭文字を取ったもので、プロジェクトを成功に導く三本柱です。 この3つは相互に影響し合う関係にあり、どれか1つを優先すれば、他の要素にしわ寄せが生じることもあります。 Quality(品質) 品質とは、システムが「期待通りに動作し、ユーザーのニーズを満たしているか」という指標です。 機能面の正確さだけでなく、UIの使いやすさ、パフォーマンス、セキュリティなども含まれます。 高品質なシステムを実現するには、明確な要件定義と、テスト・レビューの徹底が欠かせません。…
システム開発の現場では、プロジェクトの進め方として「ウォーターフォール開発」と「アジャイル開発」が広く知られています。 どちらも目的は同じ──高品質なシステムを納期内に完成させることですが、そのアプローチはまったく異なります。 この記事では、特に「リスク」と「スピード」という2つの視点から両者を徹底比較し、それぞれの長所・短所、そしてどんなプロジェクトに向いているかを解説します。 アジャイル開発やウォーターフォール開発の違いを知りたい方 社内のIT人材が不足している方 システム化開発を行いたい方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばアジャイル開発とウォーターフォール開発のそれぞれの特徴が丸わかりですよ。 ウォーターフォール開発とは ウォーターフォール開発(Waterfall Model)は、上流から下流へと「滝のように」工程が流れる開発手法です。 要件定義 → 設計 → 実装…
システム開発の現場では、「ウォーターフォール開発」や「アジャイル開発」といった言葉をよく耳にします。 その中でもウォーターフォール開は、最も古くから使われている伝統的な開発手法の一つです。 この記事では、ウォーターフォール開発の流れ、特徴、メリット・デメリットをわかりやすく解説します。 システム開発を行いたい方 ウォーターフォール開発のメリットデメリット知りたい方 社内のIT人材が不足している方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばウォーターフォール開発の進め方や特徴が丸わかりですよ。 (more…)
製品やシステムの開発においてデモは、単なる機能紹介ではなく、顧客との信頼構築・製品改善・市場理解のすべてを支える重要なプロセスです。 特にAI技術が進化した現在、従来型のデモ手法では捉えきれない顧客のニーズを可視化し、より精密に対応するための「次世代型デモ」が求められています。 この記事では、DEHAが提供するAI活用型デモソリューション「SmartDemo」を中心に、システムデモの意義とその効果を詳しく解説します。 AIのデモンストレーションが気になる方 デモンストレーションの活用方法が気になる方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばデモがもたらす効果が丸わかりですよ。 (more…)
「リーンスタートアップ」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。 従来のように「時間と資金をかけて完璧な製品を作る」方法では、変化の激しい現代の市場に対応しづらくなっています。 そんな中、少ないリソースで、素早く学び、改善しながら成功確率を高める方法論として注目を集めているのが、リーンスタートアップ・フレームワークです。 この記事では、リーンスタートアップの基本的な考え方から、実際に事業計画へ落とし込むための手順までをわかりやすく解説します。 リーンスタートアップ・フレームワークについて気になる方 事業計画の書き方についてお悩みの方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばリーンスタートアップ・フレームワークの概要がわかるだけでなく、実践方法も丸わかりですよ。 (more…)
システム開発の現場では、「納期に間に合わない」「仕様変更が頻発して混乱する」「優先順位が曖昧でチームが迷走する」といった課題が少なくありません。 これらの多くは、プロジェクトの全体像の欠如に起因しています。 開発プロジェクトを成功に導くためには、関係者全員が同じゴールと進行方向を共有することが欠かせません。 そのための強力なツールが「システム開発ロードマップ(Development Roadmap)」です。 そこでこの記事では、ロードマップの必要性、作成の手順、そして実務で役立つコツを詳しく解説します。 システム開発をしたい方 社内のIT人材が不足している方 効率よくプロジェクト管理を行いたい方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばプロジェクト管理のコツがわかりますよ。 システム開発ロードマップとは システム開発ロードマップとは、開発プロジェクトの全体像を時系列で可視化した計画図のことです。単なるスケジュール表ではなく、以下のような情報を統合的にまとめた「戦略的な地図」です。 開発の目的・ゴール 主要なマイルストーン(例:要件定義完了、テスト開始、リリース予定日) フェーズごとの作業内容…