オフショア開発

本番環境(プロダクション環境)へのデプロイをスムーズにする方法  パート1

本番環境のデプロイで苦労した経験はありませんか?

本番環境のデプロイで注意するべきポイントがいくつかあります。これらを意識するとスムーズなデプロイを実現することができますよ。

このシリーズではそんなデプロイで意識するべきことを紹介していきます。今回紹介するのは準備編です。
他のシリーズも合わせてチェックして下さい。

この記事で、「デプロイをもっと楽にする方法を知りたい」「デプロイを行う際に気をつけるべきことを知りたい」などの疑問やお悩みを解説することができますよ。

本番環境(プロダクション環境)へのデプロイをスムーズにする方法【準備】

本番環境へのデプロイをスムーズにする準備の手順は以下の通りです。

  1. クリーンコードを実行する
  2. 防御的プログラムを練習する
  3. ユニットテストを使用する
  4. ログを記録することを習慣づける
  5. 出来る限りCIを使用する
  6. 配備チェックリストを準備する
  7. 本番環境へのデプロイ前に、開発やテストやステージング環境を準備する
  8. デプロイ用のワークフローとパイプラインを作成する

それぞれ解説します。

1. クリーンコードを実行する

どんな状況でもクリーンコードが必要になります。

本番環境にスムーズにデプロイする為に、コードがクリーンで理解しやすいものである必要があります。

コードがクリーンであると、他のメンバーがソースコードを理解しやすいだけでなく、本番環境で問題が発生しても修正しやすくなります。

本番環境へデプロイする時は「時は金なり」と考えましょう。1分の遅延さえ深刻な被害をもたらす可能性があります。

私は同僚のコードをデプロイする際に、本番環境でコードエラーが発生することが多々あります。エラーが発生した時はソースコードの担当者に連絡しますが、担当者でも分からないことが多いので、結局私があーでもない、こーでもないと焦って修正することになります。

これはコードが整理されておらず理解しにくいことが原因です。

こう言ったことを未然に防ぐ為に、コードは日頃からクリーンに書くことを意識しなければいけません。

2. Defensive Programmingを練習する

この技術はDave Thomasという作家の「The Pragmatic Programmer」という本で紹介された方法です。

この本は開発者が読むべき10の本の1つでもあります。

一般的に、コードと実行する環境で起こり得るすべてのイベントを予測することは非常に難しいです。

しかしDefensive Programming技術を使用することで、エラーが起きにくいコードとなり、より安心できるようになります。

インド人のコードは長く、複雑なことが多いです。しかし毎回驚かさせられることは、彼らのソフトウェアはちゃんと稼働し、エラーがほとんど発生しないのです。

また、コードに対するエラーハンドリングも非常に優れています。

3. 出来る時にユニットテストを使用する

エラーが発生するまで誰もあなたのコードを見ることも知ることもありません。

その為、コードを書き留めた瞬間からエラーを処理する機能をセルフマスタリングすることは必須です。 

そうすることで、エラーを直す際に、システムの全てをチェックする必要がなくなります。

ユニットテストを使用することを慣れておくことで、コードを書く時にエラーが発生する可能性があるかどうかの判断力もついてきます。

様々なケースを想定し判断する事で、本番環境へのデプロイが安心できるようになります。

4. ログを記録することを習慣づける

ログを記載することはコードを書く時だけでなく、本番環境へのデプロイの時にも役立ちます。本番環境でデバックモードを有効にするということは、決して起きてはいけない事です。

早めにエラーをトレースする為に例外のログとシステム稼働時の情報ログを記載しておきましょう。

ログがある事でエラー事もログを見直し解決につなげる事ができます。

5. 出来る時にCIを使用する

CIの使用は自動コードレビュー、自動テストなど、多くのステップを自動化することができるのでとても便利です。

CIの使用で開発スピードを大きく向上する事ができるのでコードを書く時間に多く費やすことができるようになります。

6. 配備チェックリストを準備する

配備チェックリストを準備することはとても大切です。

配備チェックリストの中にシステム導入前、導入中、導入後に実行する手順を含めましょう。

それは重要なステップを忘れないようにするだけでなくて、どのステップまで実行しているか、各ステップを完了するのにどれくらい時間がかかるか分かるようになります。

通常、顧客はシステムのデプロイ過程事にデプロイチェックリストを使用して監査するので、発注先にデプロイチェックリストの作成を依頼します。

しかし、顧客がこれを依頼しなくても、こっちから顧客にデプロイチェックリストを提供できるようにしておくことがプロの開発者の仕事だと思います。

7. 本番環境へのデプロイの前に、開発やテストやステージングの環境を準備する

プロジェクトの要件とそのプロジェクトの人材により、準備する内容が変わってきます。

重要なプロジェクトでDevOpsの各ステップを実装するのに十分な人数がいる場合はバージョンを分けて、異なる環境で実行するべきです。

本番環境へのデプロイ前にステージングサーバーでコードがクリーンで、スムーズに実行される事を確保してください。

8.デプロイ用のワークフローとパイプラインを作成する

基本的に、ワークフローやパイプラインはチェックリストを使用する事と同じです。ただしそれらより、より技術的です。

そしてパイプラインではどのステップでも、ステップを実行する前に、ノードが全部完了していることを必ず確認する事が大切です。

例えば、自動化テストのステップで失敗する場合はテスト環境の配備も実施できません。

パイプライン、ステップバイステップ、チェックリストが対応する必要のタスクリストに過ぎず、任意の順序に実行できます。

デプロイの準備が大切な理由

修正することより防ぐことの方が簡単です。

システムがスムーズに稼働する為に、本番環境にデプロイする前の準備は、システムを円滑に実行するための最も重要なステップです。 

 Mike Tyson選手の言葉に「Everyone has a plan until they get punched in the mouth」という 言葉があります。

日本語に訳すと「誰もが口に俺のパンチを喰らうまで作戦を持っている」

要は準備周到でも一度パンチを喰らえば、作戦が崩れパニックになるという意味です。

私はタイソンのその名言が大好きですが、ソフトウエア開発に置いて完璧に準備することが無駄になることはありません。苦境にある時にこそ準備してきたことが役に立つことはよくあるのです。

まとめ

いかがでしたか。本日は本番環境のデプロイで意識するべきことを紹介していきました。

入念な準備はシステムを円滑に実行するために必要不可欠なステップです。

ぜひ、今回紹介したことを意識して本番環境のデプロイを意識していきましょう。


dehaソリューションズでのシステム開発を外注してみるのはいかがでしょうか。 dehaソリューションズではオフショア開発によって低コストで迅速な開発をサポートしています。

デプロイに関して詳しくお話を聞きたい方、開発相談や無料お見積りをしたい方はこちらからご気軽にお問い合わせください。

▼ dehaソリューションへの簡単見積もりの依頼はこちら

Van Nguyen

Recent Posts

システム開発のライフサイクルとは?主要な開発フェーズと代表なモデルを解説

ビジネスや社会のあらゆる場面でシステムが欠かせない現代において、システム開発を効率的かつ確実に進めるための枠組みとして「システム開発ライフサイクル(SDLC:System Development Life Cycle)」が存在します。 SDLCは、システムを企画・開発・運用・保守するまでの一連の流れを定義したもので、開発プロジェクトを成功させるための道しるべといえます。 この記事では、システム開発ライフサイクルの基本的な考え方と、主要な開発フェーズ、さらに代表的な開発モデルについて解説します。 システム開発を発注・管理する立場の方 IT人材が不足している方 システム開発ライフサイクルの具体的内容が知りたい方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばシステム開発を効率的に進める方法が丸わかりですよ。 (more…)

5 days ago

システム保守の費用相場は?費用を抑えるポイントも徹底解説

システム開発が完了した後、安定して稼働させるためには「システム保守」が欠かせません。 しかし実際に見積もりを取ると、費用が高いと感じる企業も多いのではないでしょうか。 この記事では、システム保守の費用相場を解説するとともに、コストを抑えるための具体的な方法を徹底的に紹介します。 これから保守契約を検討する方 すでに保守契約しているが見直したい方 システム保守の費用について知りたい方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばシステム保守にいくらかかるのかや、費用を抑えるためのポイントも丸わかりですよ。 (more…)

6 days ago

AI総合ソリューションで業務を革新。DEHAが届ける確かな信頼と価値

2017年の起業から今まで、DEHA SOLUTIONSが歩んできた9年間は、お客様と社員の皆様からのご支援とご協力なくしては語ることができません。心より感謝申し上げます。  私たちはこの間、ベトナムを開発拠点とするシステム開発企業として、日本国内のIT市場向け様々な課題に真摯に向き合ってまいりました。2019年に発表された経済産業省によるIT人材需給に関する調査によると、2030年の日本国内におけるIT人材は最大で約79万人が不足すると予測されています。この深刻な状況の中、多くのSIer企業様や中小・大企業様の開発パートナーとしては、高品質で開発及びソリューションを安定的に提供することで、日本のIT業界の成長を支える一翼を担っています。  >>関連記事:日本経済産業省によると2030年には最大で約79万人のIT人材が不足  近年、ビジネス環境は急速に変化し、DXの波が隅々にまで浸透することに加え、AI技術も全産業を席巻しています。DEHAマガジンでも度々記事を取り上げてきたように、現在AIは単なるトレンドではなく、未来の社会を形作る基盤となりつつあります。  そんな大きな時代の変化を捉え、私たちDEHA SOLUTIONSはこれまでの9年間で培ってきた豊富なナウハウで、AI分野に注力を決意しました。単なる技術ベンダに留まらずに、お客様にとって最も信頼性があるAI総合ソリューション開発パートナーとしては、共に課題解決及びビジネス発展にしていくことを目指してまいります。  (more…)

1 week ago

開発リソース不足を解決する5つ方法を徹底比較

開発の現場では「人が足りない」「スキルが合わない」「今すぐ増強したい」が日常茶飯事です。 そこでこの記事では、①オフショア開発 ②ニアショア開発 ③フリーランス・業務委託 ④SES ⑤社内のリソース強化(社員育成・ノーコード/ローコード・AI活用)の5つ手段を、スピード/コスト/品質確保/管理負荷/機密性/拡張性で徹底比較し、選び方の指針まで一気通貫で整理します。 開発を効率化させたい方 社内のIT人材が不足している方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めば開発リソースを確保するためのそれぞれの手段について、特徴がわかりますよ。 (more…)

2 weeks ago

【2025年版】ベトナムオフショア開発の人月単価相場

近年、IT人材不足が深刻化する日本市場では、オフショア開発の活用がますます一般的になっています。 なかでも、ベトナムは高い技術力とコスト競争力を兼ね備えた国として、依然として人気を維持しています。 この記事では、2025年最新のベトナムオフショア開発における人月単価相場を役割別に解説し、最新動向までを詳しくご紹介します。 ベトナムオフショアに興味がある方 開発コストを抑えたいとお考えの方 社内のIT人材が不足している方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばベトナムオフショアの具体的なコストがわかりますよ。 (more…)

3 weeks ago

【2025年】円安がいつまで続く?オフショア開発に与える影響

2025年8月時点におけるドル/円(USD/JPY)の為替レートは、およそ ¥146.9です。 円安傾向は続いており、過去数十年のトレンドとも重なりつつ、依然として投資・政策動向から注目を浴びています。 この記事ではそんな円安に着目してオフショア開発に与える影響を見ていこうと思います。 オフショア開発を始めたい方 社内のIT人材が不足している方 開発効率を上げたい方 これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばオフショア開発に円安がどう影響するのかがわかるのはもちろん、いつ始めるべきかまで丸わかりですよ。 (more…)

4 weeks ago