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テレワーク中の勤怠管理の4つの課題と解決策
2020/09/06
コロナウイルスの感染拡大にともない、テレワークやリモートワークを導入した企業も多いのではないでしょうか?
テレワークにより、通勤時の感染リスクやオフィス内での感染リスクを抑えることができますが、一方で課題もあります。
多くの企業で特に問題となりやすいのは、勤怠管理です。
この記事ではそんな勤怠管理に関して、課題やその解決方法を徹底解説していきます。
- テレワークを導入している・しようとしている企業の方
- 勤怠管理システムを制作しようとしている方
これらに当てはまる方におすすめの記事となっています。これを読めばテレワークに必要不可欠な勤怠管理に関して丸わかりですよ。
テレワーク中の勤怠管理の課題
勤怠管理とは、企業が、社員の出退勤時刻などの就業状況を把握し、法令や就業規則に則った働き方ができているかを管理することです。
本記事では、法令に準拠しているか?だけでなく、業務の進捗管理なども含めてお話しています。
作業状況を把握しづらい
オフィスであれば、従業員の表情や雰囲気などで、順調に進んでいるのか、逆に詰まっているのかがわかりやすいですし、もし詰まっていそうだったら気軽に声をかけることができるでしょう。
一方、テレワークでは、実際に従業員と顔を合わせる機会が減るため、従業員の作業状況がパッとわからなくなりやすいです。
こまめに報連相してもらえるように、定期的に打ち合わせをする時間を設けるなどする必要があります。
従業員がサボってしまう可能性がある
オフィスでの勤務では、仕事の時間とプライベートの時間が明確にわかれているため、業務にメリハリがつきやすいです。
一方でテレワークでは、常に家で仕事をすることになるため、仕事の時間とプライベートの時間の境界線がなくなりやすいです。
加えて上司の監視や周りの目がなくなるので、モチベーションの低い従業員の中には、業務時間中にプライベートのことを行う人も出てくる可能性があります。
業務時間中に業務時間以外のことをするようになると、それを埋め合わせるために虚偽の報告をするようになるため、作業進捗の把握にも悪影響が出ます。
従業員が働きすぎてしまう可能性がある
逆に、従業員が働きすぎてしまう可能性もあります。
モチベーションの高い従業員は、プライベートの時間を業務に当てて、申告した時間以上に働いてしまうことがあります。
企業側は、従業員の実労働時間の実態を把握する義務があります。
もし労働状況の把握が徹底されず、法定労働時間を無視した違法な長時間労働を従業員にさせてしまい場合、調査が行われる可能性があります。
調査の結果、一定要件を満たすと、是正指導や企業名の公表などが行われるため、企業にとって大きなダメージになりかねません。
コミュニケーション不足に陥りやすい
テレワークでは、物理的に同じ空間を共有していないため、コミュニケーション不足に陥りやすいです。
コミュニケーション不足が続くと、作業進捗の把握が難しくなるだけでなく、従業員との信頼関係も希薄になる可能性があります。
信頼関係が失われてしまうと、上司からの指示に対する不信感や、人事評価への不信感などが募ってしまい、離職率があがるリスクになります。
またコミュニケーション不足は、上記にあげた「作業状況を把握しづらい」「従業員がサボってしまう可能性がある」「従業員が働きすぎてしまう可能性がある」といった課題を助長してしまいます。
勤怠管理の課題を解決する3つのポイント
では、勤怠管理における課題を解決するにはどうしたら良いでしょうか?
次に勤怠管理を課題を解決するコツをまとめます。
正確な出社時刻を記録するシステムを使う
厚生労働省のガイドライン(「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準」)には、「使用者(企業)が自ら確認・記録すること」「タイムカード、ICカード等の客観的な記録によって確認・記録すること」が原則として定められています。
客観的な記録とは「タイムカードによる管理」や「ICカードや指紋認証などによる管理」であり、客観的でない記録(=従業員の自己申告)とは、エクセルなどに従業員本人が時間などを記載する方法です。
オフィスでの勤務においては多くの企業がタイムカードやICカードのシステムを導入済みだと思います。
テレワークを行うためには、テレワーク用に、「出社時刻を記録するシステム」の導入が必須といえます。
従業員の自己申告では、出社時間・退社時間を自由に書き換えることができてしまうため、「従業員がサボってしまう可能性がある」「従業員が働きすぎてしまう可能性がある」といった問題を助長させてしまいます。
下記のようなシステムを利用すれば、正確な出社時刻を記録することが可能です。
- ログインした時刻を自動で記録する勤怠管理システム
- 出勤、退勤のボタンを押すことで、その時間を正確に記録するシステム
情報共有・コミュニケーションのインフラを整備する
テレワーク導入においては、情報共有・コミュニケーションのためのツールを導入するのが重要です。
コミュニケーション不足に陥入ると下記のような課題が発生してしまいます。
- 信頼関係の希薄化
- 指示や業務内容の共有がうまくいかない
- 作業進捗の共有がうまくいかない
それだけでなく、オフィスでは当たり前に行えていた会議などもオンラインで行う必要が出てくるので、コミュニケーションツールの導入は必須と言えるでしょう。
最低限必要なツールは、下記の2種類。
- テレビ電話ができるツール
- チャットツール
また以下のツールは、テレビ電話ができるツールとして有名です。
- Zoom
- Skype
- Google ハングアウト Meet
チャットツールに関しては、以下の4つが有名です。
- Slack
- chatwork
- LINEworks
- Skype
Skypeは、テレビ電話ツールとしてもチャットツールとしても利用可能なので、導入しやすいでしょう。
ただし、コミュニケーションツールを選ぶ際は、社内の機密事項のやりとりなどを行う場合も考慮して、セキュリティ面を気にしたツールを選ぶ必要があります。
またツールの導入だけでなく、使い方の研修も検討しましょう。
せっかくツールを導入しても、使いこなすことができなければ課題解決に繋がらないので、新しいツールに馴染みのない従業員にも使ってもらえるように工夫をする必要があります。
テレワークに合わせた人事制度を検討する
オフィスで仕事をしているときは、表情を見ながら密にコミュニケーションを取れるため、業務態度なども人事評価に加えることができます。
また従業員同士でも、お互いの頑張りがわかりやすいので、評価の内容にも納得感が生まれやすいです。
しかし、テレワークでは業務態度を評価するのが難しくなり、人事評価が難しくなります。
人事評価の基準が明確でなければ、上司によって評価方法が変わることがあり、不満を抱く従業員も多くなるでしょう。
最低限抑えるべきなのは下記の3点です。
- 評価項目を明確にして、全社で共有する
- 目標管理制度を導入する
- 業務の成果を「みえる化」する
テレワークでは、オフィス勤務以上に明確な評価基準が必要です。
目標管理制度とは、期間ごとに各従業員に目標を立ててもらい、その達成度で評価する制度のことで、自分で立てた目標なので従業員側としてもやる気を維持できます。
またテレワークでは、業務態度での評価が難しくなるため、必然的に成果物評価が多くなります。
より正確に評価するためにも、できるだけ業務を定量的に計測するようにしましょう。
勤怠管理システムを導入する際の注意点
実際に勤怠管理システムを導入するときに気をつけるべきポイントをみてみましょう。
常時監視は行わない
「コミュニケーション不足や表情が見えないことが問題なら、常にビデオ通話で繋いでおけば良い」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、おすすめしません。
常時ウェブカメラで監視されている状況を強制することは、従業員に大きなストレスを与え、大量離職につながりかねません。
また同様に、数分おきにメールやチャットで現状を報告する体制も、生産性向上の妨げになり、従業員にストレスを与えてしまいます。
大量離職を避けるためにも、常時監視は避けるようにしましょう。
使いやすいシステムを導入する
どれだけ優れた勤怠管理システムでも、現場が使いこなせなければ意味がありません。
できるだけ従業員、管理職ともに使いやすいシステムを選ぶようにしましょう。
例えば、クラウド型の勤怠管理システムでは、PCだけでなくスマホやタブレットなど様々なデバイスからアクセスし打刻することができます。
これであれば、従業員の労働環境に関わらず、スムーズに運用することが可能です。
自社の勤務体制にあったシステムを選ぶ
各企業には色々な職種や勤務体系の方がいらっしゃると思いますが、全従業員が使えるシステムを選ぶのがおすすめです。
たとえば、特定の時間・特定の端末(PCだけなど)からしかアクセスできないシステムであれば、フレックスタイムで働いている従業員や営業で外回りのある従業員にとっては使いにくいシステムとなってしまいます。
自社の従業員の誰もが使いやすいシステムを検討しましょう。
コストとサポート体制もチェックする
どのシステムを導入するかで、初期費用やランニングコストが大きく変わってきます。
勤怠管理システムには、これまで勤怠管理の集計などにかかっていた人的コストを大幅に削減できる可能性があり、うまく使えればオフィス勤務の時よりも勤怠管理が楽になるかもしれません。
そのため、下記の4点は特に慎重に検討しましょう。
- 初期費用
- 運用にかかる経費
- 社内への定着しやすさ(使いやすさ)
- 集計のしやすさ
うまく使えれば、テレワークの勤怠管理がうまくいくだけでなく、集計などの手間が省けますが、逆に使いこなせなければ、経費が多くかかり、かつ多くの従業員にストレスを与えるだけに終わってしまうでしょう。
また導入後のサポート体制についても、チェックしておくと良いです。
万が一、導入後にトラブルが起きた場合、システムも提供元はどの程度対応してくれるのかを事前にチェックしておくと安心です。
勤怠管理システムを、新たに導入するときの費用や期間
勤怠管理システムの導入は、「既存のサービスを導入する」(クラウド型とも呼ばれる)か、「自社で新たにシステムを作る」(オンプレミスと呼ばれる)のいずれかで行います。
既存のサービスの場合の費用は、初期費用+月額費用(管理する人数で上下)で計算されることが多いです。
初期費用は、0円〜50万円程度で、月額費用は従業員1人あたり500円程度が相場です。
既存サービスを導入するメリットは、コストを比較的安く抑えることができ、導入までの期間も短くてすむことです。
一方、自社で作る場合は、30万円〜100万円ほどの費用がかかります。維持費は、サーバーや保守代合わせて1万円前後が相場です。
製造期間は、工数と動員するエンジニアの人数で変わりますが、数ヶ月程度は見ておくべきでしょう。
自社開発のメリット
自社で作る場合、以下のメリットがあります。
- ランニングコストが低いこと
- セキュリティ面で安全であること
- 自社に合わせた機能をつけることができること
自社で作ると、維持費が月1万円程度ですむため、従業員が多い企業ではクラウド型より安くできます。
またクラウド型では、サービス提供会社のトラブルで情報漏洩や情報が失われるリスクがありますが、自社で作った場合は自社でコントロールすることができるため、セキュリティ面でも安心です。
自社で作る場合は、自社に合わせた独自機能をつくることも可能になります。
dehaで勤怠管理システムの導入を見積もりしてみませんか?
ここまでテレワークにおける勤怠管理の課題と、解決方法をみてきました。
勤怠管理の課題は以下の4点でしたね。
- 作業状況を把握しづらい
- 従業員がサボってしまう可能性がある
- 従業員が働きすぎてしまう可能性がある
- コミュニケーション不足に陥りやすい
勤怠管理システムを導入するときのポイントは以下の3点です。
- 正確な出社時刻を記録するシステムを使う
- 情報共有・コミュニケーションのインフラを整備する
- テレワークに合わせた人事制度を検討する
注意するべき点としては以下の通り。
- 常時監視は行わない
- 使いやすいシステムを導入する
- 自社の勤務体制にあったシステムを選ぶ
- コストとサポート体制もチェックする
既存のサービスでも様々な勤怠管理システムがありますが、自社で作った場合は、ランニングコストを抑えることができる・セキュリティ面で安心・自社にあった機能をつけられると言ったメリットが挙げられます。
そんな勤怠管理システム、実はDehaでも制作可能です。
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